貴方side. ページ42
寝るなんて言って広間を出てきたけど、ゆっくり寝ていられるような精神状況ではなかった。
私は自分の部屋の前の縁側に座り、さっきのことを考えていた。
私なら止められてたはずなのに。
そしたら、山南さんは羅刹にならなくてすんだはずなのに。
いくら、自分で飲むと決めたとしても、心から羅刹になりたいと望んでるわけではないはずだ。
あれは、人ではない。
自我を保っていられないし、吸血衝動があるなんて、私達日本の鬼よりたちが悪い。
あの変若水に新選組は振り回されているような気がする。
きっと山南さんはもう、人としては生きていけない。
土方さんだって、ほかのみんなだって、つらかったに決まってる。
けど、山南さんの言う通り、今まで羅刹になった人たちを死んだことにしているのは事実で、山南さんだけ例外扱いするのが難しいのも事実。
全ては仕方のないことなのかもしれないけど。
そんな行き場のない悩みを抱えていると
風間「何をそんなに悩んでいるんだ。」
A「か、風間さん?!」
私の目の前には風間さんがいた。
風間「思い悩んでいるお前の顔もなかなか美しいが」
そう言って風間さんは私の顎を持ち上げ顔を上げさせる。
A「か、風間さん?」
風間「お前は笑顔が一番だ。」
風間さんは私の顎から一度手を離し、おでこに口付けをした。
A「っ・・・・・!」
私は驚いて後ろに下がる。
風間「真っ赤だぞ。」
風間さんは勝ち誇ったように笑みを浮かべ、私の隣に腰掛けた。
風間「それで、お前は何故そんなに思いつめた顔をしていたのだ。」
A「それは。」
風間「ここの奴らのせいか?」
A「みんなは悪くないです!」
風間「なるほど、なんとなく想像はついたが。変若水のことか?」
これ以上話してもいいのかと、さすがに私はなやんだ。
けれど、
A「そうです、ね。」
風間さんに言っても大丈夫かな。
一応新選組とは敵対している。
けど、悪い人では無いし。
それに、私はきっと疲れていたんだと思う。
人に言いたくなったしまっていたのだから。
こんなこと新選組のみんなには言えない。
A「変若水は、羅刹は、本当に必要なんでしょうか?」
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平助 - 作者テスト頑張れ(●´ω`●)平助共々応援していますので、頑張ってください。薄桜鬼のメンバー全員がついてるからね(●´ω`●) (2015年6月7日 2時) (レス) id: d5fb67acfc (このIDを非表示/違反報告)
平助 - すごいよ(●´ω`●)羅刹の人を解放させるなんて(●´ω`●)主人公作者平助共々応援しています。これからも頑張ってください。続楽しみにしています。 (2015年5月25日 1時) (レス) id: d5fb67acfc (このIDを非表示/違反報告)
彗.(プロフ) - 平助さん» いつもコメントありがとうございます!ちゃんとキュンってなる作品になるようにこれからも頑張ります! (2015年5月18日 23時) (レス) id: b992a17143 (このIDを非表示/違反報告)
平助 - きやー・・・・やばいやばいよ主人公が危ない。だけど、主人公の中にいる人助けてあげて。平助君左之兄早く全力で主人公の元に行ってあげて。でも、面白い。主人公作者これからも平助共々応援してますので頑張ってください。 (2015年5月18日 23時) (レス) id: d5fb67acfc (このIDを非表示/違反報告)
彗.(プロフ) - 平助さん» コメントありがとうございます!頑張ります!いろいろ案を書いてくれてありがとうございます!いろいろ考えてみます! (2015年5月15日 20時) (レス) id: b992a17143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彗. | 作成日時:2015年3月4日 20時