屯所にて 原田side. ページ34
屯所に戻ってからも、ずっと嫌な予感がしていた。
なんだってんだ?
Aが、来なかっただけなのに。
部屋に一人でいるから行けねぇのかもな。
俺は、稽古場へ行くことにした。
それからしばらく一人で槍の稽古をしていると。
藤堂「左之さん、やっと見つけたよー。」
原田「ん?平助、どうした?」
俺は、汗をぬぐいながら平助のほうを向いた。
藤堂「どうしたも何も、もう晩飯の時間なのに来ないから呼びに来たんだよ。」
ふと外を見ると、確かにもうかなり暗くなっていた。
そんなのも気づかないなんて、やっぱりおかしいな。
原田「悪かったって、そんなに睨むなよ。急いで着替えて行くからよ。」
藤堂「早くしてくれよ。」
俺は急いで練習用の槍をしまい、汗を拭き、着替えて広間に向かった。
〜広間〜
原田「悪りぃ、遅れた。」
俺がそう言って広間に入るとほぼ全員から文句を言われてしまった。
土方「遅ぇぞ、原田。」
永倉「そうだぞ左之!この俺の腹の高鳴りどうしてくれんだ‼」
藤堂「新八っつぁん、うるせぇよ!」
沖田「そういう、平助も大分うるさいと思うけどね。」
斎藤「とにかく、左之がやっと来たのだから、これ以上言い争いをしても時間の無駄だと思うが。」
俺は、自分の席に着いた。
近藤「よし、みんな揃ったな。では、いただきます。」
全員「いただきます」
ドンッ!ドンッ!
食べ始めてから少し経った頃、突然玄関から銃声が聞こえてきた。
原田「⁈今のって!」
土方「行くぞ!」
〜屯所前〜
土方「誰だ、てめぇら!」
そこにいたのは、
土方「なっ風間、なんでてめぇがここにいる」
匡「なんでって、そりゃ用があるからに決まってるだろ。」
原田「不知火!」
そこには、風間、不知火、天霧、そして、見知らぬ二人がいた。
土方「用があろうが無かろうが、ここは俺たち新選組の屯所だ。さっさと帰ってもらおうか‼」
そう言って、土方さんは風間に向かって行った。
斎藤「あの天霧とかいう男はこの俺が行く。」
斎藤も刀を持ってそいつに向かって行った。
ってことは、俺はこいつだな。
匡「久しぶりだなぁ、原田。」
原田「よぉ、不知火。悪いが、お前達をこれ以上中に入れるわけにはいかねぇんだよ!」
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作者名:彗. | 作成日時:2015年1月23日 22時