一 ページ3
─
side A
─
今日も私は嫌われ者だ。
あの日から。
·
A『桜子ちゃん！』
桜子『ぁ…』
A『今日はどうしたの？桜子ちゃんの方から声を掛けてくれるなんて嬉しいなあ』
その日は珍しく桜子ちゃんが私に声を掛けてくれて、一緒に甘味処へ行くことになっていた。
桜子『…行きましょう。』
A『うん！』
桜子ちゃんが向かったのは甘味処では無かった。
A『うーん、こっちの方に甘味処なんてあったかな？道に迷っちゃったなら近くの人に聞いてみよ…『きゃっ！』
私の手が桜子ちゃんの肩にそっと触れた瞬間の出来事だった。
A『え…？』
桜子ちゃんが誰かに押されたかのように倒れ込んだのだ。
桜子『…』
A『だ、大丈夫！？』
私は直ぐに駆け寄った。
A『(誰かが桜子ちゃんのことを押した？でも近くにいたのは私だけ…何が起きたの？)』
まるで強く体を押されたかのように倒れ込む彼女に理解が追いつかなかった。
A『傷が…』
桜子『…』
何が起きたかは分からなかったが、まずは擦りむいた腕を手当しようとした。
桜子『！』
その時、桜子ちゃんは何かを見つけて顔を上げた。
炭治郎『桜子！』
そこには炭治郎と箱に入った禰豆子ちゃん、それに善逸と伊之助も居た。
A『(どうしてみんながここに？)』
桜子『お兄ちゃん…』
A『！？』
桜子ちゃんは顔を伏せ泣き始めた。
炭治郎『どうしたんだ！』
すぐさま炭治郎は駆け寄り桜子ちゃんの背中をさすった。
桜子『…Aさんにっ…』
炭治郎『Aが、なんだ？』
桜子『…突き飛ばされたの…』
A『…え？』
彼女の口から耳を疑う言葉が飛び出した。
この一言で全てが変わったのだ。
そこからは私が何を言っても誰も何も信じてくれなかった。
桜子ちゃんがどうしてそんなことを言ったのか。
炭治郎達はどうして何も信じてくれないのか。
私には分からなかった。
·
A『…嫌なこと思い出しちゃったな。』
私は俯いたままか細い声でそう呟いた。
─
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 39人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琴音 - ・・・悲しい😢なんだか嫌です。 最終的に、『みんなが夢主をゆるしてあげる』というふうに、出来ないんでしょうか？ (2022年3月13日 16時) (
レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
愛菜(プロフ) - 更新頑張って下さい (2020年12月16日 22時) (レス) id: 605ad2b022 (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - 更新がんばってください！ (2020年7月5日 16時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
しゅーくりーむ＜^・^＞(プロフ) - ・・・・・悲しい・・・・・けど面白い！！これからも頑張ってください (2020年6月11日 12時) (レス) id: 214700f589 (このIDを非表示/違反報告)
咲華(プロフ) - 前からかまぼこ隊の裏切り小説を読みたいと思っていたのでよかったです！続きがものすごく気になります！善逸はどうなっていくのか...これからも更新頑張って下さい！！応援してます！ (2020年5月8日 23時) (レス) id: 59fa9ca219 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：華恋 | 作成日時：2020年5月8日 21時
