相澤先生と一緒に住んでる女の子が雄英高校に入学しました・続【爆豪勝己】 (ページ34)

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ふとTVの音声が耳に入った

〈攫われた爆豪君と疾風さんについても同じことが言えますか？

爆豪君は体育祭優勝、ヘドロ事件では強力な敵に単身抵抗を続け、経歴こそタフなヒーロー性を感じさせますが、反面決勝で見せた粗暴さや表彰式に至るまでの態度など、精神面の不安定さも散見されています。

疾風さんは先進面の不安定さはありません。しかし、女性にして体育祭3位の実力…試合中での冷静な判断、行動。もしそこに目を付けた上での拉致だとしたら？言葉巧みに彼らを匂引かどわかし、悪の道に染まってしまったら？

未来があると言い切れる根拠をお聞かせください〉

〈彼の体育祭でのそれらは彼の“理想の強さに”起因します。誰よりも“トップヒーロー”を追い求め…もがいてる。

そしてそれは彼女も同じ。"トップヒーロー"という名を手に入れるために日々努力をしています。

あれを見て“隙”と捉えたのなら、敵は浅はかであると考えております。〉

毎朝毎晩1人で特訓してたの知ってたのか消太さん……恥ずかしくなってくるなぁ…

〈我々も手を拱いてるワケではありません。現在警察と共に調査を進めております。

我が校の生徒は必ず取り戻します〉

「ハッ、言ってくれるな雄英も先生も…」

『…そうね』

これだから、雄英は辞められない

「そういうこったクソカス連合！言っとくが俺らはまだ戦闘許可解けてねえぞ！」

戦闘許可なんてあったんだ…私知らないぞ

ていうか拘束されてるから個性使えないし

「自分の立場よくわかってるわね…！小賢しい子！」

「いや、馬鹿だろ」

「刺しましょう！」

「その気がねえなら懐柔されたフリでもしときゃいいものを…やっちまったな」

「したくねーモンは嘘でもしねんだよ俺ぁ。

こんな辛気くせ―とこ長居する気もねえ」

死柄木が落ちた"手"を見つめていると、黒霧がなにやら焦りだした

「いけません死柄木弔！落ち着いて…」

『っ』

異常な、殺気

「手を出すなよ…お前ら、コイツらは…」

死柄木は手を拾い、顔につけた

「大切な駒だ」

『……私は意地でもヒーローになる。さっさと拘束を解いてよ』

「できれば少し耳を傾けて欲しかったな…君らとは分かり合えると思ってた…」

「『ねえわ/ないから』」

「仕方がない。ヒーロー達も調査を進めいていると言っていた。悠長に説得してられない。

先生、力を貸せ」

先生…？死柄木がボスじゃないの？

死柄木が暗い画面のTVに話しかけた