第44話 きっかけ ページ47
暗い部屋の中で今日も息をする。ベッドの上で小さく縮こまっていると静かな部屋に小さくノックの音が響いた。
「……」
「…姉ちゃん、起きてる？」
やはり予想通りというか、今日も様子を見に来たのは弟だ。
アヤノちゃんが死んでから私は学校に通うのをやめた。初めは辛くても通っていた。
でも、シンタローもこなくなって、先輩二人も死んでしまってから
多分心の中でなにかが壊れてしまった。
それから毎日何をするというわけでもなく部屋でぼーっとしている。
弟は私と違って友達も多いのに毎日暇ができる度私の部屋の前で私によびかけてくる。
毎日死んでないかを確認してくる。
顔を合わせると弟に八つ当たりをしてしまいそうなので私はいつも部屋を出たりしない。
というか返事すらしていない。
「姉ちゃん、あのさ、ちょっと外に出てきてくれない？」
外、その言葉にぴくりと体が固まる。
「外、いい天気だよ。家の外まではいいから、せめて部屋から出てきてよ」
怒鳴りそうになったがやめる。弟の声が震えているのがわかったからだ。
「…ねぇ姉ちゃん…一回でいいから、せめて顔見せて…」
暫くして弟の泣き声がきこえた。急に頭が真っ白になって頭をおさえた。
…弟が泣いてる。
私のせいで。
優しい子が、私なんかのせいで泣いてしまっている。
私は、弟を泣かせたかった訳じゃない。弟に笑っていて欲しかった。
…アヤノちゃん、私なにか間違えちゃったのかな。
弟に、泣いてほしくない。
私がいる限り、優しいあの子は泣いてしまう。
なら、
「…ごめんね、泣かせちゃって」
引きこもってから二年ほど開けていなかった窓を開ける。
部屋は一階なので裸足のまま約2年ぶりに外に出た。久々に浴びる日の光が眩しすぎるが気にならない。
「…姉ちゃん？」
扉越しに弟の不安そうな声が聞こえる。
それを振り切って私は裸足のままアスファルトの地面を駆け出した。
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雫月 - 久しぶりに見たら沢山話が…！ふぉーーーーー！w！ (2019年7月5日 21時) (
レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - コチラコソ！アリガトウゴザイマス！(嬉しい嬉しい嬉しい！) (2019年6月24日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» こんなんでよろしかったでしょうか…コメントありがとうございますm(_ _)m (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» 「え、俺！？なんで俺が…あ、えっといつもありがとな、これからもよろしく…ってなに笑ってんだお前ら！！」 (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - シンタローからの返信欲しいです！できたらです！できたらお願いします！ (2019年6月23日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トメィトゥ | 作成日時：2019年6月5日 17時
