第37話 日記 ページ40
いやはや、まさか一時間待たされるとはね…
Aさんびっくりだよ。
ようやく出てきたマリーちゃんに招待され早速中に入った。
中に入った第一の感想はお伽噺にでてきそうな家、だった。
いやほんと。女の子なら誰でも一度なら憧れそうな家だ。
隣にいるキドもシンタローの端末にいるエネちゃんもテンションめっちゃあがってるよ。
なんかマリーちゃんも照れてる。可愛い。しかし、この御伽話にでてきそうな家と、御伽話から出てきたような可愛いマリーちゃん…ベストマッチだな。
「こんな山奥に、よくこんな家建ったね」
「えへへ…この家ね、お婆ちゃんの為におじいちゃんがつくったんだって。」
え、おじいちゃん技術半端なくない?プロの大工かよ。
「なにかあるといいんだけど…」
早速探索開始だ。よーし頑張るぞー
あれ、コノハどこいった?
『ニセモノさんなら外探しに行きましたよ?』
あ、そうなの。じゃあ外はコノハにまかせて我々は家の中を探すか。
***
「なんにも…ないっ!!」
びっくりするほどなんもねぇ!!
あるのは紅茶の茶葉とティーカップくらい!
キドなんて疲れて座っちゃってるよ。
「いやほんとここはいいな!住みたいくらいだ!」
あっちがうあれ。疲れて座ってるんじゃなくて可愛い木製の椅子に座りたくてすわってるだけだ。
うん…住むのはあんまおすすめしないよ、
交通不便すぎるし…
「シンタロー、なんか見つかったー?」
「いや…なにも、そっちは?」
「私も同じ…あ、」
ごそごそと奥の方を漁っていると何かを見つけた。
四角くて少し分厚い。…これは、日記、だろうか?
かぶっていた埃を払い持ち上げる。随分古い物のようだ。
日記を手にとった私の周りに三人(エネちゃんを入れるとすると四人)が集まる。
「それ、なんだ?」
「わかんない。日記みたいだけど…」
見ると端っこの方に小さく文字が書かれていた。
これは、これを書いた人の名前だろうか、
いや、もしかしたらただの花の名前かもしれない。でも、その時の私は何故だがそれが誰かの名前であるということに謎の確信を持っていた。
私はほぼ無意識の中でその名前を口にしていた。
その名前はまるで昔から知っていたかのようにするりと、あんまりにもあっさりと私の口から言葉となった。
「…『アザミ』」
23人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雫月 - 久しぶりに見たら沢山話が…!ふぉーーーーー!w! (2019年7月5日 21時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - コチラコソ!アリガトウゴザイマス!(嬉しい嬉しい嬉しい!) (2019年6月24日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» こんなんでよろしかったでしょうか…コメントありがとうございますm(_ _)m (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» 「え、俺!?なんで俺が…あ、えっといつもありがとな、これからもよろしく…ってなに笑ってんだお前ら!!」 (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - シンタローからの返信欲しいです!できたらです!できたらお願いします! (2019年6月23日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:トメィトゥ | 作成日時:2019年6月5日 17時