第34話 目を写す ページ37
「シンタロー〜!!死ぬなぁ!!」
「…はっ!」
まるで石みたいに固まって息すらしなくなったシンタローを全力で揺さぶる
すると気がついたようにシンタローが声をだした。
あ!よかった!
「生きてた!!」
「いや勝手に殺すな!?」
ぎゃあぎゃあと騒ぐ私達をおいてカノはどこか呆然とした様子で呟いた
「ねぇ、キド…今のって…」
カノの言い淀む声にキドが重々しく頷いた
「あ、あぁ、どう見ても…マリーの能力だったな。」
「へ?」
どゆこと?シンタローと言い合うのをやめキドを見る。
「前も話したが、マリーの能力は『目を合わせる』。目が合った人を一時的に石のように固まらせることができる。」
すると考えながら言葉を出してるのか少し支えながら説明してくれた。
うーんと…つまり、?
「マリーちゃんの姿になった私が、マリーちゃんの能力も使えたってこと?」
でもそれって、『目を欺く』で可能なんじゃ?
なんで皆そんなに驚いてるんだろう?
「えっとすね、Aさん。カノの『目を欺く』は、確かに自分を対象にそっくり変化させられるっすけど…」
「それはあくまで見た目だけ。能力とかは真似できないんだよね、」
「えーと…じゃあ…私の能力は、『目を欺く』じゃないってこと…?」
だよね?話を聞く限り、そうだよね??
「そうだな…見た目だけを変化させる『欺く』ではなく、見たままを写して完璧にコピーする能力…さながら、『目を写す』ってところか」
「…目を、写す」
…あれ?私、最近誰かに似たようなことを言われたことあるような…
うーん、気のせいかな。気のせいかなって思うの多いな私。いやでも思い出せないし仕方ない。
「えぇ!?すっごい便利じゃないですか!?」
ずっと黙って話を聞いてたモモちゃんが声をあげる。
モモちゃんの能力も便利じゃない?あ、でも歩いてるだけで視線を集めちゃうのはかえって辛いのかな
「チートだな、チート。カノの能力が霞んで見える」
「ちょっ、酷くない?」
あ、そういやこれどうやって戻るんだ?
また風呂はいんの面倒くさいんだけど…
そうだ、マリーちゃんの姿を思い浮かべて使ったんだし、逆に私の姿を思い浮かべれば戻れるんじゃ?
目を閉じ、うーん、と唸って、また目を開ける。
「戻った!」
コツ、掴んだかも!
第35話 コノハの出番すくないね…→←第33話 こいつ…死んでるっ!!
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雫月 - 久しぶりに見たら沢山話が…!ふぉーーーーー!w! (2019年7月5日 21時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - コチラコソ!アリガトウゴザイマス!(嬉しい嬉しい嬉しい!) (2019年6月24日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» こんなんでよろしかったでしょうか…コメントありがとうございますm(_ _)m (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» 「え、俺!?なんで俺が…あ、えっといつもありがとな、これからもよろしく…ってなに笑ってんだお前ら!!」 (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - シンタローからの返信欲しいです!できたらです!できたらお願いします! (2019年6月23日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トメィトゥ | 作成日時:2019年6月5日 17時