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第22話 私の中のセトは何故かちょっと腹黒気味 ページ24

セトが笑顔で言った一言を頭の中で咀嚼する。

え?ひゃくさい?

いやいやまさか

冗談きついですよセトさん。

そう思いながらセトを見るも、あっ、これあかんやつ。目がマジだ。

「え、いや?え?」

だって、マリーちゃんの見た目完璧小学生でしょ。

ヒビヤより少し上くらいだと思ってたよ。

「ん〜、俺もよくわかんないっすけど、あの子、メデューサの末裔らしいっすよ」

メデューサ?

メデューサってあの、目をあった人を石にする?

「マリーは、百年近く森で一人っきりで過ごしてたみたいっす、」

思わずマリーちゃんを見る。

百年も、人間の一生を、たった一人森の中で。

それがどんなに辛く寂しい時間だったのか、普通の人間で、ましてや記憶もない私にはわからない。

今コノハの横で美味しそうにアイスを食べているマリーちゃんにその寂しさは見当たらない。

マリーちゃんを見つめていた私の名前をセトが呼ぶ。

セトは笑っていた。

少し困ったような、そんな笑み。

「Aさんは、マリーが普通の人間じゃないって知ってどう思うっすか?」

「…どう、思うって?」

「…嫌いになったっすか?」

セトの問にはっとした。漸く意味がわかる。

メデューサの末裔。百歳以上も生きたにも関わらず全く老いていない少女。

世間一般的に見て異端と言える存在。

マリーがメデューサだと聞いて実はあんまり驚いていない私がいた。

まるでずっと昔からその事を知っていたように

「…私は、」

一息間を開ける。セトの目をまっせぐと見た。

「友達になりたいよ」

あの子は人を襲う化物じゃない。

見ず知らずの私を看病しようと水をもってきてくれる、ただの優しい子だ。

私の答えにセトは安堵したようにため息をついた。

あ、てか今気づいたけどセトの目赤くなってやがる。

後々聞いたけど能力を使う際皆赤い目になるらしい。

カラコンとかじゃなくて自然に変わるらしい、不思議なメカニズムだ。

セトの能力は心を読む能力。

つまり、今の私の心を聞き真実かどうかをさぐったことになる。

くそ、ちゃっかりしてるぜ。

別にいいけどさ

そんな私の声も聞こえたのかセトは苦笑した。

開いた目は、もう元の黒色に戻っている。

「ごめんなさいっす。でもまぁ、Aさんならそう言うとおもったっすよ」

「どうだか。」

こいつ、爽やかイケメンボーイだと思ったが思ったよりちゃっかりしてるかもしれない。

第23話 エネちゃんのキャラはわかりやすい→←第21話 文字数やばい



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雫月 - 久しぶりに見たら沢山話が…!ふぉーーーーー!w! (2019年7月5日 21時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - コチラコソ!アリガトウゴザイマス!(嬉しい嬉しい嬉しい!) (2019年6月24日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» こんなんでよろしかったでしょうか…コメントありがとうございますm(_ _)m (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» 「え、俺!?なんで俺が…あ、えっといつもありがとな、これからもよろしく…ってなに笑ってんだお前ら!!」 (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - シンタローからの返信欲しいです!できたらです!できたらお願いします! (2019年6月23日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トメィトゥ | 作成日時:2019年6月5日 17時

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