第16話 前半シンタロー目線です ページ18
「アホかお前!!」
馬鹿な妹を怒鳴ると縮こまる。流石に反省しているらしい。
目の前には気を失ってるAと何故か頭に斧が刺さってるモモ。
そしてモモを怒鳴る俺…なんだこのカオスな光景。
「ご、ごめん…まさかAさんが怖いの駄目だとは思ってなくて…」
「たくっ…第一どうしたんだよその頭」
「え?ああこれ?キドさんとはぐれちゃって、取り敢えず誰か来るまで隠れてたんだけど…お化け役の人が置いてった小道具見つけて…」
「で?」
「つい…でき心で…」
能力を上手く制御できないモモは一歩間違えれば注目を集め大惨事になってしまう可能性がある。
だから、誰かが迎えに来るまで一人で動かず隠れてることを選択したまでは賢明だ。
だが、そこで何故余計なことをしようとするのか。
やっぱ馬鹿だこいつ。
Aは完璧に伸びてるし…
「…とにかくでるぞ。出口にキドがいるから、お前はその斧捨てて額の絵具拭え。俺はこいつ運ぶから」
「あ、うん!」
俺の提案にモモは素直に頷き頭から斧を抜き取る。すげぇそんな簡単に取れたんだ。てかそこら辺に捨ててていいもんなのかそれ。
ゴシゴシと額の絵具をハンカチで拭ってるモモを横目に伸びてる奴をおぶる。
俺より少し小さい背丈のAはモヤシの俺でもすんなりおぶることができた。
長い金髪がさらさらと舞っている。ほんとに髪なげーなこいつ、
昔はもっと短かったはずなのに、
…ん?
昔って、なんだ?
***
幼い少年に手を差し出す
声をかけると少年はゆっくりと顔をあげた。
黒い髪に黒い瞳。
そこから流れる大粒の涙
『…誰?』
不安気に弱々しく問いかけてくる少年を安心させるように私は笑う。
怖がらなくていいよ
泣かなくて大丈夫だよ。
『私はね、君の*****だよ。』
君が泣くのなら泣き止むまで側にいてあげる。
君が何かを怖がるのならその怖がってる原因を倒してあげる。
だからどうか、笑ってほしいな。
泣き続けていた少年は笑う私を見てようやく少しだけ笑みを見せた。
『うん…*****。』
少年は私が差し出した手を握ってくれた。
これからは一緒に歩こうね。
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雫月 - 久しぶりに見たら沢山話が…!ふぉーーーーー!w! (2019年7月5日 21時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - コチラコソ!アリガトウゴザイマス!(嬉しい嬉しい嬉しい!) (2019年6月24日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» こんなんでよろしかったでしょうか…コメントありがとうございますm(_ _)m (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» 「え、俺!?なんで俺が…あ、えっといつもありがとな、これからもよろしく…ってなに笑ってんだお前ら!!」 (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - シンタローからの返信欲しいです!できたらです!できたらお願いします! (2019年6月23日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トメィトゥ | 作成日時:2019年6月5日 17時