第11話 ぎりぎり ページ13
…今なんと申しました?
「え?キド今なんて?」
「だから、メカクシ団に入らないかって言ったんだ」
「私なにも能力持ってないけど」
「別に能力持ってるのが加入条件じゃないからな」
『ご主人なんてな〜んにもない、平々凡々ヒキニートですし』
エネちゃんの小馬鹿にしたような言葉、いや小馬鹿にしてるのか、にシンタローは固まる。
むかつきはしたものの、真実なのでぐぅの音もでないといったところか。
哀れな奴である
「お前、記憶がないんだろう。なら身寄りもわからないだろうし。記憶を取り戻すまでうちにいたらどうだ?」
キドの意見は最もである。そうだ私、家とか思い出せないんだ。
家族っていたっけ。覚えてないけど。
家とか思い出せないんだから、野宿とかしないとじゃん。
だから、キドはそういう提案をしてくれるんだろう、
「…因みに、メカクシ団ってなにすんの?」
この人たちがいい人なのはわかったけど、
どうにも胡散臭さが拭いきれない。
私の疑惑の視線にカノはけらけらと笑う。
「基本的にはなーんにも?この集まりはね、一人ぼっちのさびし〜子たちが集まってる訳。」
「Aさんの記憶を取り戻すお手伝いもしたいっすから!」
せともそう言って爽やかに笑う。うっ、眩しい…
カノの胡散臭い笑みと並ぶとなお爽やかな笑顔が眩しい。
…うーん、皆いい人なのはわかってるし…
何より記憶取り戻す前に衣食住ちゃんとしないとだし…
「…わかった…。入る、よろしくお願いします!!」
覚悟を決めてお辞儀をする私にキドはあぁ、よろしくと返してくる。
嬉しいのか口元が緩んでた。クールそうに見えてわかりやすいなこの子…
それを見て馬鹿にしたカノが殴られてた。馬鹿そうに見えて相当馬鹿なやつだなこいつ…
殴られた場所をさすりつつカノがなにか思い出したように顔を上げる。
そしてポッケからなにか取り出した。
「あっ、ねぇ新団員も増えたことだし、皆でこれいかない?」
ひらひらと紙束を揺らすカノの笑顔は、やっぱり胡散臭かった。
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雫月 - 久しぶりに見たら沢山話が…!ふぉーーーーー!w! (2019年7月5日 21時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - コチラコソ!アリガトウゴザイマス!(嬉しい嬉しい嬉しい!) (2019年6月24日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» こんなんでよろしかったでしょうか…コメントありがとうございますm(_ _)m (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» 「え、俺!?なんで俺が…あ、えっといつもありがとな、これからもよろしく…ってなに笑ってんだお前ら!!」 (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - シンタローからの返信欲しいです!できたらです!できたらお願いします! (2019年6月23日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トメィトゥ | 作成日時:2019年6月5日 17時