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プロローグ ページ2

『もし世界が終わるとしたら、最後に何をする?』
昔そんな戯言を誰かに聞かれた気がする。
その時自分が何を思って何を答えたのか、なにも覚えてないし、正直興味もない。
でも私は何故か、その時そのことを思い出していた。
その日はとても暑かった。簡単に言うとコンクリートで目玉焼きが作れそうなくらい。
そんな日に外に出るなんて考えてなかった。しかも、全力疾走するなんて。
横断歩道で少年が立っていた。少年に向かってトラックが突っ込んでいくのがやけにスローモーションに見えた。
小少年の名前を呼ぶ。叫ぶ。太陽に当たりすぎて気持ち悪いし酸欠で苦しいがそんなものどうでもいい。だって、彼は、私の大切な人だから。
少年は驚いたように私を見た。少年に手が届きそうになった時、
ドンッと凄い衝撃が体に走る。全身が痛い。
周りの音が聞こえない。痛みは一瞬で感覚さえなくなってゆく。思考が溶けていく。
薄れゆく視界の中で最後に見えたのは
大きな口を開けた真っ黒な蛇だった。

それを最後に私の世界は終わった。

***
『嘆かわしい。記憶をなくしてしまったのか。』
…誰?
『お前は死んだのだ』
…あー死んだのか私。
『やけにあっさりしてるな…記憶がないから、生に執着していないのか?』
…んーよくわかんないけど…多分そうかも
でも、死ぬのはなんとなく怖いかもなぁ
『…ほう、良いぞ。人間。お前に流れる血に興味はあるが生きたいと望むのなら、叶えてやろう。お前は選ばれたのだからな。』
…ごめん。言ってる意味がよくわかんないんだけど…
『か、可哀想なものを見るような目でわたしを見るな!失礼な人間だな…』
…あ、ごめん。つい厨二病てきななにかなのかと…
『ちゅ、ちゅうにびょう…?はなにかしらんがもういい。お前に能力を与えよう』
…え?あ、ちょっと待って!
私、何か大切なものを忘れてるような…
…守らなきゃいけないものがあったような…!

『…目を写せ。小娘』

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雫月 - 久しぶりに見たら沢山話が…!ふぉーーーーー!w! (2019年7月5日 21時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - コチラコソ!アリガトウゴザイマス!(嬉しい嬉しい嬉しい!) (2019年6月24日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» こんなんでよろしかったでしょうか…コメントありがとうございますm(_ _)m (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
トメィトゥ(プロフ) - 雫月さん» 「え、俺!?なんで俺が…あ、えっといつもありがとな、これからもよろしく…ってなに笑ってんだお前ら!!」 (2019年6月23日 19時) (レス) id: afec6e4094 (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - シンタローからの返信欲しいです!できたらです!できたらお願いします! (2019年6月23日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トメィトゥ | 作成日時:2019年6月5日 17時

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