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仕事が終わり、家に帰る
マンションを見上げると、自分の部屋に灯りがついている
Aは今日も夕飯支度して待っててくれているようだ
足取りも軽く、部屋に向かう
が、玄関ドアを開けると、見知った男物の靴が一足
一虎
「ぉ、千冬ー、おつかれー」
リビングにはのんびりくつろぐ一虎くんがいた
千冬
「なんで今日も一虎くんが来てるんすか
自分の部屋に帰れよ」
一虎
「いや、だってAが飯食べに来いって連絡くれたから」
すげー上機嫌だ
今日一日機嫌良く仕事してたのは、これが理由か
そういえば帰り際に、「じゃ、あとで」、とか言ってたな
A
「ぁ、おかえり、千冬
トラくんと一緒に帰ってくると思ってたけど、別だったのね」
いつものように、エプロン姿で出迎えてくれるA
千冬
「ただいま
なぁ、こうやって頻繁に一虎くん呼ぶの、やめね?」
一虎
「千冬、ひでーこと言うなよー」
A
「でも、2人分も3人分も手間は同じだし…
みんなでご飯食べた方が楽しいし…」
ぁー、俺の言いたいことが伝わってねぇな、これ
鋭いんだか、鈍いんだか、天然なのか、わからなくなってきた
A
「前にも言ったけど、トラくん、不健康な食生活してそうだし…
…だめ…?」
ぁー、俺の負け
そう言われると、ダメなんて言えねぇよ
千冬
「…せめて、呼ぶときは俺に先に言えよ?」
心配なんだよ、いくらよく知ってる一虎くんでも
Aは小さくわかった、と答えた
千冬
「俺、ちょっと着替えてくる」
俺がいないその間に2人がしてた会話を、俺は知らない
こんな、何気ない日がずっと続けばいい
そう心の中で呟いた
一虎
「A、そーとー大事にされてんのな」
A
「そう…?」
一虎
「そーだよ
…やっぱ、千冬に任せて正解だったな」
A
「ぇ、なに?どうゆう…」
一虎
「いや、こっちの話」
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神奈月(プロフ) - 凍ったライムさん» ご指摘ありがとうございます。気付かずに申し訳ありませんでした。早急に対応いたしました。 (2022年9月25日 16時) (レス) id: 4cb915c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
凍ったライム(プロフ) - コメント失礼します、オリフラついたままになっていませんか? (2022年9月25日 15時) (レス) id: 946d60cede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神奈月 | 作成日時:2022年9月24日 15時