お酒side歌詞太郎 ページ10
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たまにはお酒を飲みたいと言ったのは彼女だった。
『えへへ〜司の手はおっきいね〜』
「あはは…そうだね…」
呑み始めて、かれこれ30分。
Aはとにかくお酒に弱い。飲み会とかでは絶対呑ませないようにしているくらいだ。
酔うと最後、
『司、ぎゅー！』
めちゃくちゃ甘えん坊になる。
普段から甘えん坊ではあるけど、お酒が入ると度が過ぎる。今だって胡座をかいた真ん中に座って抱きついている。柔らかい感触が無遠慮に押し付けられて、正直ツラい。
「Aー…お水飲もう？…」
『やらぁ！まだお酒飲むの！』
「でも、呂律回らなくなるくらい酔っ払ってるしね…？」
『酔ってないもん！』
そんな蕩けた顔で言っても全くもって説得力がないし、酔ってる人はみんなそう言うんだよ。
と、心の中で呟いた。
今の彼女に何を言っても無駄である。もうこうなってしまった以上、彼女が酔い潰れて眠ってしまうまで我慢するしかない。
「はぁ…わかった、そんなに呑みたいんだね？」
『うんっ！呑みたいれす！』
「じゃあほら遠慮なくどーぞ」
Aの口元にお酒の入った缶を近づける。
そのまま口に当てて、缶を傾け呑ませる。
とにかく今は無心で彼女を酔い潰させることに専念しよう。
「A、美味しい？」
『んー、おいしい！司も飲んでっ！』
そう言ってお返しと言わんばかりに、さっき俺がした事と同じことをする。
俺も彼女ほどではないけど、酒が強い訳では無い。ここは慎重にいかなければ、俺も酔って何をしでかすかわからない。
そんな俺の思いを知らず、彼女はニコニコと嬉しそうに笑っている。うらやましい。
『うふふ、たのしーね！』
「そーだね…」
酔ってる彼女にはわからないだろうと、あからさまに決して楽しそうではない態度で答えた。
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久々の更新です！
新作小説も作りましたのでよろしければそちらもご覧いただければと思います！
久しぶりすぎてどんな感じで書いてたかほとんど覚えてないです。
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猫狐(プロフ) - 光芒さん» ご指摘ありがとうございます。外し忘れていたようです。すいません。 (2016年12月29日 11時) (
レス) id: c91017cc56 (このIDを非表示/違反報告)
光芒(プロフ) - あの，この作品は２次創作ですよね？でしたらオリジナルフラグははずさないといけないのではないでしょうか？違ったら御免なさい。コメント失礼しました。 (2016年12月29日 5時) (レス) id: 86ba02c6f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫狐 | 作成日時：2016年12月26日 2時
