３２ 懸念と ページ34
ロボロともう1人、騎士養成科の首席で合格したらしい金髪の男の子が挨拶をして、上級生の…理事長のお孫さん？からの激励の言葉をもらって、入学式は何ごともなく終了した。
「騎士養成科の生徒、教室棟に移動するぞ。それとなく着いてこい」
担任になった教員免許持ちの騎士さんにそう言われる。ユルい。ブラブラ歩いていると、席の離れていたゾムとシャオがスススッと近寄ってきた。
zm「なんでAだけ違うクラスやねん…」
sha「ゾムとだけ一緒でも全然嬉しない」
『仕方ないじゃん。それに隣ならすぐ会えるでしょ』
今年の騎士養成科は1クラスあたり35人の3クラス。ランダムな振り分けにより、私だけクラスが離れてしまった。私はそれよりもロボロが心配なのだが。ロボロはやっぱり小さい方だし、しっかり顔布で顔覆ってるし。ナメられたりしてないといいんだけど。それに……
『文官養成科、女の子多かったな…』
しかも可愛い子たちばっか。ロボロが取られてしまいそうで怖い。
sha「ロボロはお前にゾッコンやから平気ちゃう？」
『わかんない』
ロボロは優しいから、モテそうだななんて思ってしまう。明るくてコミュ力も高いから、早速女の子たちに囲まれて行ったのも見ちゃったし。困ってそうではあったけど。
『なんか…嫌だなぁ』
zm「AもAでけっこう重症やな」
『知ってる』
はあ…とため息をついて周りを見渡す。というか、視線が集まってる気がして落ち着かない。
『ゾム、見られてない？』
zm「えーー、知らん」
sha「そらあのボンベ侯爵の愛息子やぞ。気になるに決まっとるやん」
だろうね。王国最強の息子なんて、気にならないわけがない。ゾムは、照れたのか単純に見られるのが嫌なのか、鞄から上着を取り出して着るとフードを目深にかぶってしまった。
zm「俺が……ってより、どっちかっつーと…」
ゾムが言いかけたとき、後からいきなり声をかけられた。
「おい、そこの女」
女呼ばわりとは失礼な。一応私、伯爵令嬢なんだけど？顔をしかめながら振り返る。なんで「女」だけで自分のことかわかるのかって？……今年騎士養成科に合格した女子が私のみだからだ。後で仁王立ちしていたのは、3人の男の子たち。
『なに？』
なるべく笑顔で、なるべく優しい声で。トラブルは起こさない。そう自分に言い聞かせながらたずねる。
「なんでお前みたいなのが騎士科にいるんだよ」
反射で飛びかかろうとするゾムをなだめてそちらを見た。面倒だなぁ。
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しぇけなべいべ(プロフ) - かわいいかわいいかわいい撃ち抜かれた心帰ってこない.... (2020年12月5日 12時) (
レス) id: a746dec877 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - ぺぴさん» ありがとうございます！頑張りますね！！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - 紫苑さん» ありがとうございます(人´∀`)♪あたたかいお言葉がとても嬉しいです！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぴ(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです！！関連ランキングから見つけたんですけど、本当に好きで今めちゃくちゃ見返してます笑更新頑張ってくださいっ！ (2020年11月13日 16時) (レス) id: 8a41c6f408 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 推しの幼い描写が最高です。今後の2人の関係がとても気になる、微笑ましい作品です。これからも応援してます。 (2020年11月13日 5時) (レス) id: 75ef52599e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2020年11月11日 21時
