２５ 謝罪 ページ27
『ご、ごめんなさい』
お父様に怒られるのが私たちだとしても、責任を問われるのは護衛をしてくれていたひとらんさん。それなのに勝手に行動してしまったことに、今さらながらことの重大さを感じて、ひとりでにまた涙が視界をおおう。
rbr「初めての市で…正直、浮かれてたんや。ほんまに、ごめんなさい」
ロボロと2人で謝って、ひとらんさんに抱きつく。ひとらんさんは強く抱きかえしてくれた。ちょっと背骨が痛いけど、ひとらんさんに負わせてしまった不安の強さには代えられない。
ht「あーー、もう！」
どのくらいそうしていただろうか。ひとらんさんが突然私とロボロを両手で持ち上げた。
『わわっ！？』
rbr「いやぁぁあ！！」
ロボロの叫びで、無事私の鼓膜は破れさった。どうしてくれるの。てかなんで叫んだし。ロボロを横目で睨んでいると、目を赤くしたひとらんさんと視線が交差した。
ht「あはは、年甲斐もなく泣いちゃったじゃん。これからご主人に伝えなきゃなんないのに」
気恥ずかしそうに笑いながらため息をついたひとらんさん。その頬にそっと片手をそえる。
『言ったらひとらんさんにどんな罰があるかわかんないもん。嫌だ』
ht「お嬢、そんなこと言われても」
『怒られるなら私たちだけでいいもん。ひとらんさんには、ずっとうちにいてほしいから』
rbr「うん、悪いの僕らやもん。ひとらんさんが罰される筋合いないやん」
ひとらんさんはキョトンとしてからすぐに笑いだした。
ht「ふふ、全く、どこのお貴族様に従者の方を大切にするお嬢様やお坊っちゃまがいるんだか」
困ってそうだった笑顔も、じきに晴れやかなものに変わっていく。
ht「わかった！じゃあ報告するのやめた！！」
『え』
それは困る。私たちは正直に言うべきなはずだから。慌てだした私とロボロを抱えたまま、ひとらんさんはお屋敷の門を歩いてくぐる。
ht「俺だってお嬢とロボロお坊とまだまだ一緒にいたいしね。2人が怒られるのも、俺としてはちょっと嫌だし。あ、でも…おやつはしばらく抜きね」
ひとらんさんの爆弾発言に、思わずロボロと声をそろえてしまう。
「『そんなぁ…』」
ひとらんさんはジト目で私たちを見ると、
ht「だって、たまにはこのくらいしないと。これならもう、お嬢たちは俺を置いて行っちゃったりしないでしょ？」
「『むぅ…』」
ぐうの音も出ないでいると、ひとらんさんはそっくりだと笑う。私たちもつられて笑いだし、そのまま家の扉を開けて中に入った。
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しぇけなべいべ(プロフ) - かわいいかわいいかわいい撃ち抜かれた心帰ってこない.... (2020年12月5日 12時) (
レス) id: a746dec877 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - ぺぴさん» ありがとうございます！頑張りますね！！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - 紫苑さん» ありがとうございます(人´∀`)♪あたたかいお言葉がとても嬉しいです！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぴ(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです！！関連ランキングから見つけたんですけど、本当に好きで今めちゃくちゃ見返してます笑更新頑張ってくださいっ！ (2020年11月13日 16時) (レス) id: 8a41c6f408 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 推しの幼い描写が最高です。今後の2人の関係がとても気になる、微笑ましい作品です。これからも応援してます。 (2020年11月13日 5時) (レス) id: 75ef52599e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2020年11月11日 21時
