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80松 ページ29

それは大声というより、叫びに近かった。
初めて聞く声に少し驚いたけど、ここで怯む訳にはいかない。



「……何が違うの?」

「一松さんをそんな風に思った事なんてありませんし、そもそも言う程の事でもないんです」

「じゃあ教えてくれてもいいって事でしょ」

「……………黙秘権を行使します」

「――っ、いい加減に」





―――――ぐうぅぅぅ〜





小雨の中の不釣り合いな音。
音の発生源の人物の顔は反対側を向いているから見えないけれど、その耳は真っ赤に染まっていて。



「………」

「………あのさ」

「そうですよ!お腹空いたんですよ!だから早く帰りたかったんですよ!だから言いたくなかったんですよぉぉぉぉ!」

「あの、A」

「もぉぉぉぉ!あんな勝手にシリアス展開にされて問い質されても理由が空腹とか言える訳ないじゃないですか!一応女としての恥じらいがあるんですから!なのに話を段々と重くしていってもぉぉぉぉ!!」

「いやA?」

「もう一松さんなんて知らない嫌い帰る!!」

「ヒゥ」



心臓がキュってなった。

大ダメージを受けた俺は動く事が出来ず、走り去っていくAをただ呆然と見ている事しか出来なかった。







――――…







家に駆け込んで、玄関で座り込んだ。

まだ震えが治まらない。

脳裏にこびりついているのは、あの人の顔。




なんで?どうして今更あの人が?

一松さんと何を話していたの?何をしようとしていたの?



見つけた瞬間、一松さんとあの人を引き離さないとって思った。あの時はうまく離れられたけど、もし何かされていたら…、一松さんの身に何かあったら…、きっと私は一生自分を許せない。



こうなった以上、またあの人がいつ接触してくるかわからない。
気を付けないと…。
一松さんに危害が及ぶ前に…。



………早く…、帰ってもらわないと…。



そう思った瞬間、胸が締め付けられた。

いつかはこの時が来るとは分かっていたけど、あまりに突然過ぎて…。
……でも、もうそんな事は言ってられない。

覚悟を決めなくちゃ…。



まだ少し震えている足を立たせて、置いていってしまった一松さんを向かえに玄関の戸を再び開けた。

さっきまで降っていた小雨は、いつの間にか止んでいた。



「(あ、写真のプリントも行かなくちゃ)」

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(プロフ) - 月花さん» 返信が遅れてしまいすみません。1でもコメントしたのですが、Azpainter2というPCソフトを使っています (2020年2月3日 20時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 絵上手いですね。どうやってらんですか? (2020年2月3日 19時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 森田菜々子さん» ご要望にお応え出来ず申し訳ございません…。今後ともよろしくお願いいたします。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: d823623ddd (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - すいません;最新頑張って下さいね。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: e772f145ae (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 森田菜々子さん» えっと、それは短編小説のリクエストでしょうか?それですと申し訳ないのですが、小説のリクエストは受け付けておりませんので…。 (2018年9月4日 18時) (レス) id: b81e412f98 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年1月14日 17時

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