歌い手にいろいろしてほしいお話集 【歌い手】[短編集]

【センラ】慰めてほしい ページ15

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『…………』







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大雨の中、傘もささず歩く私。

雨と涙で顔はぐちょぐちょ。女として終わってる気しかしない。





後輩君がかなりのミスをしてしまった今日。


連帯責任だとかなんとかでなぜか教育係だった私が理不尽に怒鳴られ、尻ぬぐいをするはめに。

しまいには、ご機嫌ななめだったお局様に雑用まで命じらた。



結果、元々今日はやることが多かったせいもあって、会社を出たのは一番最後に。


まあ、定時過ぎたあたりから薄々勘づいてはいたけど……。



戸締りチェックをしているときにはちょっと泣きそうだった。




ぶっちゃけ今もかなりキツい。




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そういうわけで、現在メンタルはかなりボロボロ。





でもってこの雨だ。

スカートは足に張り付いてるし、上の服はよりにもよって白だから下着が透けてしまっている。




あーあ、ほんと最悪だ。





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ここで大丈夫ですか？ なんて傘を差しだしてくれるイケメンでも登場してくれればいいんだけど、あいにく日付も変わってるド深夜なため通行人すらいない。




いや、センラという同棲までしてる彼氏がいるわけだから少女漫画の展開みたく爽やかイケメンに登場されても困るんだけど。







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『…………』







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ま、その肝心のセンラは私がこうやって雨に打たれていることすら知らないんだよなぁ……。





今日は配信がはやめで配信開始の通知が電車に乗っているときに来ていた。

だからきっと今は作業部屋の中。




いつもなら聞きながら帰ろうとか思うんだけど、そんな気分にもなれなかった。






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なんか今の私、すごく惨め…………





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