174話 ページ24
「
『………先生』
「シャフィック、一体何をされた」
額から目にかけての傷に魔法をかけながら、スネイプがAを抱き起こした。
『……磔の、呪い』
絞り出したような声に、スネイプが息を呑んだように見えた。
「セブルス!!」
ダンブルドアの声。信じられないほど怒りに満ちた声だった。
それは当然スネイプに向けた怒りではなく、ダンブルドアが今まさに掴み上げているムーディへのだ。
スネイプはダンブルドアの呼びかけにAの息を確認するような仕草をしてから、急いで何か容器を取り出し、ムーディの口元に運んだ。
「お前はムーディか──!!!!」
その言葉を聞いて分かった。今飲ませたのは、
魔法薬学の授業の時、スネイプが言っていたものだ。
ムーディは苦しそうな呻き声を上げた後、言った。
「──……違う」
違う──？
「本物のムーディはどこじゃ──!!!」
二度目のダンブルドアの問いかけに、ムーディの魔法の目──義眼が、ギョロギョロとAが倒れ込んだ大きな箱を見た。
ハリーが咄嗟に箱のすぐ側に倒れたAを抱えて箱から離れると、マクゴナガル先生が二人まとめて抱き止めて、ダンブルドアとスネイプが杖を構える。
大きな音を立てて、その箱が開いた。
覗き込む三人の先生の後ろからぐったりとするAを抱き抱えながらハリーも少し覗き込むと、そこにいたのは──ムーディだった。
「無事か──アラスター」
アラスター・ムーディ。マッドアイの本名だ。
箱の中から、「すまん、アルバス……」と弱々しい声が聞こえた。
「ムーディだ………じゃあ──」
今までいたムーディは──誰だ……？
Aを抱えたまま偽ムーディからじりじりと距離をとるハリーの背後で、スネイプが携帯用酒瓶の匂いを嗅いでダンブルドアを振り向いた。
「……ポリジュース薬です」
ギョッとしてハリーも二人を振り返った。
ということは、薬草をくすねていたのはコイツだ。
すると椅子に縛り付けられていた偽ムーディが、呻き声を上げて苦しみ出した。
顔がボコボコと変形している。
これほど酷くはなかったけど、これに似た症状をハリーは知っていた。
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黒猫_Kurone - 2人の仲がいいことがわかるイラストでめちゃ好き…。番外編も面白くて、わくわくしながら読んでます！作者さん、素敵な作品とイラストを提供していただきありがとうございます！！ (6月17日 15時) (
レス) @page37 id: 02580b15cb (このIDを非表示/違反報告)
黒猫_Kurone - ダンスパーティーで、フレッドの活躍や、主人公ちゃんがハリーの目の色に合わせて、ドレスを選んだというシーンとかめちゃ好きです！閑話のハリーと主人公ちゃんのイラストで、ハリーかっこよすぎて惚れるし、主人公ちゃん、天使…めちゃかわいい…(チーン (6月17日 13時) (レス) @page37 id: 02580b15cb (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - ダイアナさん» コメントありがとうございます❕セドリックの最期は本当に切ないですよね😖 (6月5日 0時) (レス) id: d9295642a6 (このIDを非表示/違反報告)
ダイアナ(プロフ) - セドリックｳｳｳｳｳｳｳ (2023年3月3日 6時) (レス) @page30 id: 43545663d6 (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - みのみのさん» コメントありがとうございます❕私も、この炎のゴブレットがハリー・ポッター作品の分岐点のようなお話だと思っているので、とても嬉しいです!!イラストを公開するのが何気に一番緊張するので、ドンピシャと言っていただけると本当に安心します😖 (2022年9月19日 21時) (レス) id: 6bc61cb134 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま | 作成日時：2022年9月15日 17時
