【まふまふ】そくばくおうじ 。

16:ふしぎな、おうじ ページ17

【luz】





まふくんのスマートフォンが光り、
まふくんは目を大きくしながら、しばらく画面を見続けた。

可愛い子がここにおるのに、無視して携帯を触るなんて……。




と思ったら、


｢…………よっしゃぁ！｣






と叫んで、ガッツポーズをするまふくん。

……いや、びっくりしたよね。
だってあのまふくんだよ？

｢話さない｣｢笑わない｣で有名なあのまふくんが、ガッツポーズをして大声で叫んだわけだ。





でも、まふくんはそんな僕達の視線に気づくとまだ俯いて元の暗い真冬になった。






一体画面には何が表示されてんだろう、と気になる。








｢まふまふは、どう？｣

なんて、そらるさんが言うと
まふくんは時計を気にしながら言った。





｢……いいと思います。これで話は全部ですか？ 全部なら、用事あるんでもう帰りますね。｣

｢……え？｣




帰るん？ こんな可愛い子おるのに帰るん？




｢じゃ。｣








まふくんは、クールに生徒会室から出ていった。

そのあとバタバタと走る音が聞こえたけど、まふくんはそんな事する人じゃないから、きっと違う人だろう。






それにしても、あのまふくんがあんなに荒ぶってるところ初めて見た。

と言うより、まふくんを荒ぶらせた正体は一体何なのだろう。






その不思議はすぐに暴かれることになる。









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