群青レイン（自己解釈） (ページ2)

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１　プロローグページ2

菫「お母さん…。」
雨の日。雷も少し鳴っていて。そんな日の夜。君がそっと部屋のドアを開けて顔を出した。その綺麗なピンク色の瞳には、涙がたまっていた。
桜「どうしたの？」
読んでいた本に栞を挟み、君に笑いかける。
菫「雷が怖くて、眠れないよ…。」
桜「あらあら。困ったわねえ。」
君に少し近寄ったとき、ひときわ大きな雷が鳴った。
菫「いやっ！！」
途端に君は泣き出して、冷たい床にうずくまった。カタカタと小刻みに震えるその小さな体を、私はそっと抱きしめた。
桜「大丈夫よ。絵本を読んであげるから、先にベッドに入っていなさい。」
菫「…うん。眠り姫が、いいな。」
桜「はいはい。」
本棚にたくさん並んでいる童話の中から、眠り姫を取り出して君の部屋の中へと入る。
桜「読んでも、大丈夫?」
菫「うん…。」
桜「昔々、あるところに…。」
雨足が、少しだけ弱くなった。

２　雨よ、どうか止まないで。→←設定