キャバ嬢ですが何か？【名探偵コナン】

17.安室side ページ17

俺はAさんの使ったドライヤーで髪の毛を乾かすが、ドライヤーの音でも起きる気配なし。

やはりよっぽど疲れているのだろう。

歯磨きをしながら考える。

仕方ない、ベッドに運ぶか。

Aさんを抱えて寝室へ。

そっとベッドに降ろす。

「うぅ…」

険しい顔をして、うなされているようだった。

この場合は、仕方ないよな。

まだ少し濡れた髪の毛を撫でながら、シングルの狭いベッドに少し距離をとって隣に寝ることにする。

…が。

寝返りを打ったAさんの腕がドサッと俺の肩のあたりに振り下ろされて来た。

え。嘘だろ。あえて少し距離をとって寝た意味。

結局密着して一緒に寝ることになるとは。

さらにAさんは俺の服の裾から手を入れ、その手を背中に伸ばして来た。

おいおい。勘弁してくれ。

どうなっても知らないぞ。

まさか彼氏と勘違いしてるのか。

でもいないって言ってたよな。

「私…怖い。」

！！

『Aさん？』

どうやら寝言のようだ。

そうか。今日は色々とあったから夢にまでうなされているのか。

そりゃ怖いよな。

でも…

『これは反則ですよ。』

俺は横で眠るAさんの唇にキスをした。

今日はここまでにしておいてあげますよ。A嬢。

寝ていて無抵抗とは言え、女にここまでされたら大抵の男は容赦なくこれ以上のことをするだろう。

そんな彼女も見たいが、事情を知っている上に公安警察がこんなことしたら最低だろう。

俺も余裕そうに見えて大分ギリギリなんだけどな。

Aさんの首の下に腕を回しつつも余計なことを考えないよう、そのまま眠りについた。

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