第38話 ページ38
｢………｣
｢キャロルなら聞くよな？私も行こうか？って。｣
返事をしない。おおかた自分ひとりで出来るということを証明したかったんだろう。
｢私だって…みんなの役に立ちたい…小さいし魔力も少しで、足手まといなのはわかってる。でも！｣
｢はっwww馬鹿だなお前｣
｢なっ！！人が真剣に悩んでるってゆうのに！｣
｢優しく慰めるとでも思ったか？俺は吸血鬼だぞ？そこまで甘くない。｣
｢べ、別に…思ってないわよ…！｣
はぁ。ほんとに馬鹿だな。こいつ。
｢お前はお前だけに出来ることがあるんじゃないか？｣
リリスの頭をこつんと叩く
｢痛っ！なによ！どうゆうこと？｣
｢お前はキャロルの眷属、仮にキャロルが眠りについてみろ、その座を守るのは眷属のお前にしかできないことだろ？｣
｢で、でも私なんかのちっぽけな力じゃ王の座なんて…｣
またそんなことを。
｢ふぅん、あぁそうか、じゃあ次キャロルが眠った時は俺が王の座を奪ってやる、天界の王が吸血鬼なんて笑えないな？お前も晴れて俺の眷属だ、よかったな？｣
｢は！？！？嫌よ！！誰があんたなんかの眷属になるもんか！！！キャロの王座は誰にも渡さない！渡すわけないんだから！！！｣
なんだよ、ちゃんとそうやってキャロを守りたいって思ってるんじゃないか。
｢ふwwwそのいきだそのいき、まぁ何も一人でやること無いだろ？お前には仲間がいる｣
｢仲間…｣
｢まぁ俺の眷属にどうしてもなりたいっていうならいつでも来い、してやるから｣
トロルはニヤリと笑って言った。
｢はぁぁ！！？お断りよ！お断り！！ばっかじゃないの！？｣
｢さぁどうかなラミアも初めはそう言ってたのにな｣
｢え、あのラミアが？｣
間抜けな顔しやがってこいつは。
｢まぁ昔の話だ、帰るぞチビ｣
｢チビじゃない！！！リリスよ！リ･リ･ス！！！！！｣
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作者名：黒月狐 | 作成日時：2015年4月25日 1時
