第28話 ページ28
｢おいコロンー！いい加減出てこいって！｣
ドアを叩くのはいつもの幼なじみ。
｢なぁ！シロマも心配してたぞ｣
シロマちゃん。シロマちゃんは不思議です。何故か。とてもお姉ちゃんにそっくりなんです。
｢いい加減出てこねぇと最後の手段だ。もう女装してやんねぇ！｣
そう言うと静かにドアが開いた。
｢さっきは…言い過ぎました。｣
｢よし、スーに謝ってこい、あいつなら許してくれる｣
タルトはそう言いますが、あの人形は許してくれるのでしょうか。
｢人形。いますか…？｣
ちらりと顔を出してあたしは部屋を見渡した。
｢コロンちゃん！！！｣
｢うわっ！！？？！し、シロマちゃ…｣
｢心配したよぉぉぉ！！！ほらスーさんもいるよ！ちゃんと仲直り！ね？｣
人形はこっちへ近づいてきて首をかしげました。
｢さ、さっきは。すみませんでした…少し言い過ぎたかも知れません…｣
｢さっき…？あー…えと…何のことかわからないから大丈夫…コロンは…悪くないよ…？｣
｢っ…｣
なんなんですか。この人形。
あたしの間違いを無かった事にしようとド下手な演技で誤魔化してるんですか？
この人形のせいで涙が止まりませんねぇ。
あぁ嫌ですよぅ。
｢あんたなんて大嫌いです…｣
｢嫌い…？僕は好きだよ…？｣
｢なっ///う、うるさいですねぇ！！！｣
その光景を遠くから見ていたクロマとタルトは。
｢スーさんにコロン取られるね…｣
｢は!?まずコロンなんて狙ってねぇよ！！｣
｢ふぅん…｣
｢なんだよその顔はぁぁぁ！！！///｣
こうして仲直りを果たし、再び平和が訪れたのだった。
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作者名：黒月狐 | 作成日時：2015年4月25日 1時
