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ヒュ、と空を切って狙われたのは、彼女の顔面。
反射で避けるも、身体を捻ったせいでバランスを崩した事により掴んでいた腕の力は弱まる。
『なっ、ちょっと！』
「今お前に構ってる暇はない！」
彼女は知らなかった。知っているのは、制服に身を包み物腰柔らかく応対する警察官の彼と、漆黒に紛れ老若男女問わず軽やかに己を溶け込ませ任務を遂行する彼のみ。
だから、仮にも女である自分に本気で殴りかかってくるとは思わなかったし、スコッチを助けたいと言えば話くらいは聞いて貰えると思っていた。
実際は、スの字も出せぬまま階段の入口を突破され、半階分先に行かせてしまっている。
『っの、待ってバーボン！』
「だから構ってる暇無いって言っただろ！」
自身の判断ミスに苛立ちながらも、埒が明かない状況を打破しなければ。
数段飛ばしで駆け上がり、一瞬だけ殺気を放つ。
ぎょっとしたような顔で振り返ったバーボンの足が止まった瞬間、間合いをつめ右手を腹目がけて繰り出した。身長差もあるし、今の彼を見れば、本気で行って軽傷を負わせられるかどうかくらいだろう。
「っ、チッ、」
『話くらい、聞きなさいよっ』
「断る！」
右手で止められ、今度は左手が返ってくる。明らかに目を狙った攻撃に身体を反らせて避ければ、解放される右手。
しまった、そう思うのと同時に、叩き込まれるのは右脚。
『っ、』
自由になった両腕をブロッキングポーズへと変え、衝撃に耐える。
本気で、階段から落とすつもりだったのたろう。
「な！？」
『痛ったいわね...！』
空中で体勢を整えた彼女は、ひらりと宙返りの要領でしかりと着地し、再び数段駆け上がる。
もう、タイムオーバーなのだ。3階以上の外階段の騒音は、風が吹く屋上にも届いてしまう。
『話、聞けって、言ってんのよ！フルヤ！！』
「！？ぐっ、」
一瞬動揺した彼の鎖骨付近に、その勢いのままタックルを決め込んで。
踊り場の柵へと背をぶつけたところに、体重を掛けて動きを封じる。
『私は矢島A、FBI捜査官。貴方の友人は私の仲間が助ける。だから、』
ドン！！
『「！？」』
突如鳴ったのは、その場に鳴り響いてはならない音。
2人が目を見開いて見上げるのは、屋上へと続く残り僅かな階段。
「...ヒロ、」
『え？』
ぽそり、と呟いた彼の顔は見た事の無いくらい真っ青でーー
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えぬ(プロフ) - ユナさん» 初めまして！いつも楽しく見させていただいてます！あの、新しい小説のリクエストってしてもよろしいでしょうか？ (2022年6月1日 22時) (
レス) id: 619e2b7b7b (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - ムスメ3さん» 見返し！！ありがとうございます(´TωT｀)間が空くと分からなくなりますよね、すいません(´TωT｀)コメント凄く励みになって嬉しいです！ありがとうございますm(_ _)m (2019年10月28日 1時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 久しぶりに見返しました！とても面白いです！これからも更新頑張って下さい！ (2019年10月27日 23時) (レス) id: 64e9274118 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - ムスメ3さん» コメントありがとうございます！間空いてしまってすみません！イチャついてから完結させますのでまたお付き合い頂けると幸いです！ (2019年10月27日 9時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - どうなっちゃうのか楽しみすぎます！頑張ってください！ (2019年8月24日 22時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユナ
| 作成日時：2019年7月29日 11時
