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学校も終わり、校長先生から受け取った住所のメモを見ながら住宅街を歩く。
荷物はもう私の部屋に届いているらしい。
『ん?』
見えてきたのは、一際目立つ洋風の一軒家。
寮っていう名前があまりにも似合わない佇まいに私はもう一度メモを見返した。
『ここ…?』
何度見返しても住所は合ってるし…
え、学生寮ってマンションとかじゃないの?
こんな綺麗な一軒家なの?
恐る恐る門扉に近づいてみる。
そこに掛かっていた小さなプレートには確かに私が通う学校の名前が入っていた。
驚いて思わず後退ると背中がドンッと衝撃が走った。
『あ、すいません!』
振り返ると、銀髪で天パが特徴の男の人が制服姿で立っていた。
『(同じ学校…)』
「嬢ちゃんここに何か用か?
それ、うちんとこの制服だよな」
『あ、はい』
「はあ、また来たか…」
『え?』
「ネクタイ紺色だからお前2年だろ」
『まあ…』
ため息を混じらせながらそう言う銀髪の男の人は頭を少し掻いて私を見る。
「こんなとこ来てもなーんもねえぞ」
『はい?』
「お前なんだ、あれか。高杉のファンか。
やめとけやめとけ。アイツはただの厨二野郎だぜ」
『ちょっと、何のことか分からないんですけど…』
全く話が掴めない私に、彼は面倒臭そうに口を開く。
「とぼけても無駄だぜ?
ほら、高杉の写真なら俺がまた届けてやっからよ」
『いやだから誰だよソイツ』
「あれ?ってことは高杉のファンじゃねえのか…」
『はあ?』
そう言って彼は顎に手を当てて考えだす。
『…あの、私今日からこの寮に住むことになってるんですけど』
「え!君が噂の転校生?」
『…?多分』
「そっかそっか、女の子だったんだ。
いやー、ごめんね?銀さん本当は分かってたんだよ?君が新しい住人だって」
『いや絶対嘘だろ』
「まあそう言わずにさ」とグイグイと私の背中を押して玄関前に立ち止まる。
彼が鍵を開けて、扉を開く。
「ささ、入って入って」
『…お邪魔します』
雑に靴を脱ぎ捨て彼は家に上がる。
玄関には何足もの靴が放り出されている。
私も彼を追いかける様に家の中へ入った。
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Hi(プロフ) - 逆ハーあんまりみないんですけど最高ですね;꒳; 続きたのしみにしてます、、!! (3月17日 0時) (レス) @page39 id: c9fcf96ef3 (このIDを非表示/違反報告)
春風 - 銀魂後祭り行かれたんですか!!私はまだ学生で行けなかったのですが、いつか行ってみたいです!☺️☺️ (2023年3月27日 23時) (レス) @page38 id: c205929152 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 夜優さん» めーっちゃ楽しみです!!一緒に続報待ちましょ〜💕 (2023年3月24日 1時) (レス) id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
夜優 - 銀八先生楽しみですよね! (2023年3月22日 19時) (レス) id: 8e6903f587 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - #観音坂ゆるさん» いやああ!是非是非!!!こちらこそお願いいたしますっ! (2021年3月11日 17時) (レス) id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロゼ | 作成日時:2020年5月13日 22時