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それから雑貨屋さんに行ったり夏油に洋服を見てもらったりと、久しぶりのショッピングを満喫することができた。





夏油の後ろをついて行くように歩き、


隣に並ぶショーケースに入った綺麗なワンピースに気を取られていると突然額に痛みが走る。






『イテッ、ちょっと急に立ち止まらないでって……』









 
「やあ、悟。奇遇だね」






その名前を聞いた瞬間、ドクンと心臓が鳴った気がした。



そう呼びかけた夏油の見据える先には






『五条…』



「お前、なんで傑と……」





何かを言いかけては目を見開いて私を見つめる五条と、その隣には見覚えのある女性が。




「ああ!この前の!」




私を見るなり指をさすもんだから軽く会釈する。


彼女とは以前ここで出会ったことがある。




まさかこんなとこでまた会ってしまうとは。







「悟はデートかい?楽しそうだね」



「……お前らこそ何してんの」





夏油と私を睨むように話しかける。








「実は私たちもデートしてるんだ」



『…えっ!?』


「シーッ」




困惑する私に人差し指を口元に立てて少し微笑む。



そんな夏油を横目に私は五条になんて言われるのか怖くなって思わず息を呑んだ。







 
 
 
 
「…へぇ、ウケる」





低い声だった。まるで嘲笑うように話す奴。




丸いサングラスの間からうっすらと見えた蒼い瞳はどこか冷めていて少し恐怖すら覚えた。



発せられた言葉とは裏腹にどこか怒っているような、そんな感じがした。







「…なに?傑にでも惚れた?」




『違っ──』


「ああ何だ。お前の好きな人って傑のことだったわけ?」


『はあ!?』


「まあ良かったんじゃない?いい経験させてもらって」


『だから夏油は別にそんなんじゃ…!!』






私は何を必死になっているんだろう。


こんな調子じゃ私の話も聞いてくれそうにない。



無意識のうちに手を強く握りしめていた。






やだ、ここに居たくない。




もう同じ思いはしたくないの。



だから誰か早く私を──…






「悟、見苦しいぞ」






行こう、と手を引かれて2人からどんどん離れていく。








「…あっ、悟くんに似てる白いワンちゃんのオブジェ売り切れちゃってる。折角買おうと思ってたのになぁ……って聞いてる?悟くん?」







その後ろ姿を五条がずっと見ていただなんて知らずに。








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皐摩(プロフ) - 胸がギュンギュンしました… (2022年2月15日 19時) (レス) @page50 id: c69f5fedc2 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - めっちゃ面白いです。 (2022年1月15日 15時) (レス) @page47 id: ea5533ef50 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 恵 - 目頭が熱盛(?) (2021年10月12日 20時) (レス) @page13 id: f5505c766c (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 莉亜さん» ご声援ありがとうございます!夏油ルート検討してみようと思います!! (2021年9月29日 2時) (レス) @page41 id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
- えっ好き() (2021年9月23日 22時) (レス) @page38 id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロゼ | 作成日時:2021年2月20日 21時

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