9.存在が太陽 ページ9
『･･･おーい深海ｸｰﾝ』
噴水、いつもの如く浮かんでる深海くんに声を掛ける。
ここに来てもう2年？ぐらい経つけど、来て早々は毎回のように驚いて腰抜かして引っ張り上げてたなぁ。
今じゃもう慣れたけど。
「おや〜ようむいんさんですか〜？」
『はいはい、さっさと上がれー』
「ふふっあいかわらずやさしいですね〜」
『･･･守沢くんとか来たら、煩いだろ』
真っ直ぐ見据えて言われて、少し視線を逸らしながら答える。
優しいねぇ･･･まぁ、合ってるのかなぁ良い意味でも悪い意味でも。
「ちあきはぼくのたいようですから〜」
『アイツは存在自体が太陽だろ』
なんて会話しながら濡れてる彼の手を取り、引き上げる。
「奏汰〜！！」
『うわっ来た』
「深海先輩！」
「深海殿！」
深海くんを心配した守沢くん率いる流星隊の仲間たちが周りに集まってくる。
「用務員さんじゃないか！奏汰を引っ張り出してくれてありがとうな！！」
『風邪ひかれても困るしな』
「事務員さんチーッス！」
『南雲くんはいっつも元気だねぇ』
三奇人やら五奇人やら言われてた深海くんに、心配して探しに来てくれる仲間たちがたくさん出来たんだって思うと、俺としてもとても嬉しいもんで。
革命前からこの学院で一緒に過ごしていたんだ。
悲しくも、三奇人だなんだって疎まれてたことも知ってるわけだから。
「･･･なんでこの人が泣きそうなの」
『えーっと･･･高峯くん、だっけ？』
「･･･はい」
『生意気言うなぁ』
「す、すみません」
『別に怒ってねぇよ』
くしゃりと頭を少し撫でれば、崩れる表情をする高峯くんを少し笑って、守沢くんに向き合う。
小さい子がチラッチラしてるんだけど、あの子と喋ったことないんだよなぁ。人見知りかな？
『じゃあ流星隊御一行のお迎え来たし、俺は戻るよ』
「ああ、用務員さんありがとうな！」
『いえいえ、深海くん風邪引くなよ』
「わかりましたぁ」
返事だけはいいんだもんなぁ、なんて苦笑いを浮かべながら立ち去った。
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零音(プロフ) - 不眠猫さん» 申し訳ありませんでした。訂正いたしましたのでご確認お願いします。ご指摘ありがとうございました。 (2018年3月11日 15時) (
レス) id: 86bc35ccfa (このIDを非表示/違反報告)
不眠猫(プロフ) - に〜ちゃんの苗字は[仁兎]です (2018年3月9日 23時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆたん | 作成日時：2018年3月2日 22時
