36.吹っ切れてない ページ36
『･･･ちわー』
「あれ〜、事務員さんどうしたんですか？」
『えっと、ひなたくん。
･･･あ、もしかしなくても今日UNDEADレッスンじゃねぇのか』
「今日は軽音部の活動日ですからねぇ」
軽音部でお迎えしてくれたのは、葵双子で。軽音部には何故かUNDEADの姿はない。
あれ、UNDEADの活動ないとしても軽音部の朔間くんと大神くんの姿ないのはなぜだ･･･。
「朔間さんと大神先輩ならもうすぐ戻ってきますよ」
『あ、そうなのか』
「それより！何か用があったんじゃないんですか？」
キョロキョロ探しているのを見透かされてそう答えれば、ひなたくんが元気よく身を乗り出してきた。
ホント、ここの1年って皆1年してるよな･･･。なんていうか、若いんだよな。
『あー･･･いや、朔間くん達いないなら別にいいかなって』
「むっ、それって俺ら1年には任せられないとかそういうことですか！」
『あっ、悪い･･･そうじゃ、ねぇんだけどさ』
俺の釈然としない話し方に不満を感じて、眉を寄せて抗議する双子にしどろもどろになってしまう。
今絶対何言ったって双子怒らせるだけになると思うんだよなぁ、どうしようか。
『････悪い、本当にそんなんじゃないんだ。少し前に、朔間くんにレッスンしてって頼まれてな。今日しようかなって軽音部を訪ねただけなんだよ』
双子に向き合い、事情を真摯になって説明すれば納得したように機嫌が治った。
やっぱり大人でも素直になるって大事だな。実感したわ。
「そういう事だったら早く言ってくださいよ！」
『あはは、悪いな』
お前らに完全に素直になれないのは、俺がまだ吹っ切れてない、からなんだよなぁ。
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零音(プロフ) - 不眠猫さん» 申し訳ありませんでした。訂正いたしましたのでご確認お願いします。ご指摘ありがとうございました。 (2018年3月11日 15時) (
レス) id: 86bc35ccfa (このIDを非表示/違反報告)
不眠猫(プロフ) - に〜ちゃんの苗字は[仁兎]です (2018年3月9日 23時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆたん | 作成日時：2018年3月2日 22時
