/帰るんです。48 ページ9
“好き“
そう思ったら、ストンと何かに引っかかっていたものが落ちた
赤くなっているであろう頬をそっとかくした
赤「どうした、寒いのか…?」
いや、逆に暑いかな……
あ「ううん、少し怖くなっただけです。けど……」
隣にいる赤司さんを見上げる
あ「赤司さんがいると思うと、安心します」
目線を仕掛けに戻して、頷いた。うん、安心だね
赤「……そうか、ならいいんだ」
でも、この思いは……今だけ……今だけだから。浸ったっていいよね
スと目を閉じれば頬が緩む。もう二度とないだろうこの思いは、なんだかくすぐったかった
暫く、何も喋らずにジッとしていると……
赤「…来た」
カラーン、コローン…
少し震える手を赤司さんがそっと握ってくれた
左手には、もう一つのバケツを確かめるようにキュッと握った
仕掛けは簡単。キツネさんが廊下に張った一本の糸に足を引っ掛ければ、上から赤い水が降ってくるというもの
カラーン、コローン…カラーン、コローン…
キィ……
あ、赤「「あ」」
バシャァッ……
思わず瞬きを繰り返した
だって、見事にかぶったんだもの。キツネさんも驚いているのか固まっちゃったよ、怖いよ
『あ……あ……アカ、…赤い……うふ……うふふふ……あははははははははハハハはハハハ……!着物がアか…く、なっ……た!誰の血だろ…う……き、レイな…赤……』
絵の具です
赤「絵の具だ、愚図め」
バッシャァッ!
あ「赤司さん!?」
なかなか消えないのは気になってたけど……だからって……
あ「自分でかけに行くって……っ」
口元を抑えて、プルプルと震える
両手でバケツ持って「愚図め」って……!振りかぶって……っ
やば……おなかっ……いた……っ!
『絵の、具………な、ンて…綺麗……なん、だ……』
あ「ふっくくくっ…消える前の一言……っ」
なんだよ、お前は!!!シュール!消え際シュール!!!
赤司さんは苦笑いしてソレを見ていた。そして、足下に転がってきたビー玉を拾った
赤「紫……か……コレは…何を示すんだ?」
あ「紫原さんです」
赤「何故だ?苗字か……?」
あ「いろいろです。一旦、体育館に言ってから説明します」
頷いたのを見て、体育館に向かって歩き出した
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^o^ - 帰りましょうの43話が「そんなこと」が「そんなとこ」になってます! (2016年5月7日 21時) (レス) id: fd496c1cf5 (このIDを非表示/違反報告)
綾華 - 面白い!赤司最高! (2016年2月21日 18時) (レス) id: 43df02899a (このIDを非表示/違反報告)
ハル - やばい!!!もっともっと青峰との絡みをふやしてくださぁぁぁぁぁぁぁい!!!!! (2016年2月20日 16時) (レス) id: 21b34c5310 (このIDを非表示/違反報告)
赤眼の月兎。。(プロフ) - 更新が楽しみですっ!頑張ってください! (2016年2月20日 11時) (レス) id: 5b1e908fcb (このIDを非表示/違反報告)
ユー - 展開が早くなりました!続きが楽しみです!更新、頑張ってください!!!!!! (2016年2月20日 5時) (レス) id: fa9502f7ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠りん | 作成日時:2015年10月31日 8時