検索窓
今日:12 hit、昨日:1 hit、合計:193,416 hit

/帰るんです。48 ページ9

“好き“




そう思ったら、ストンと何かに引っかかっていたものが落ちた




赤くなっているであろう頬をそっとかくした




赤「どうした、寒いのか…?」




いや、逆に暑いかな……




あ「ううん、少し怖くなっただけです。けど……」




隣にいる赤司さんを見上げる




あ「赤司さんがいると思うと、安心します」




目線を仕掛けに戻して、頷いた。うん、安心だね




赤「……そうか、ならいいんだ」




でも、この思いは……今だけ……今だけだから。浸ったっていいよね




スと目を閉じれば頬が緩む。もう二度とないだろうこの思いは、なんだかくすぐったかった




暫く、何も喋らずにジッとしていると……




赤「…来た」




カラーン、コローン…




少し震える手を赤司さんがそっと握ってくれた




左手には、もう一つのバケツを確かめるようにキュッと握った




仕掛けは簡単。キツネさんが廊下に張った一本の糸に足を引っ掛ければ、上から赤い水が降ってくるというもの




カラーン、コローン…カラーン、コローン…




キィ……




あ、赤「「あ」」




バシャァッ……




思わず瞬きを繰り返した




だって、見事にかぶったんだもの。キツネさんも驚いているのか固まっちゃったよ、怖いよ




『あ……あ……アカ、…赤い……うふ……うふふふ……あははははははははハハハはハハハ……!着物がアか…く、なっ……た!誰の血だろ…う……き、レイな…赤……』




絵の具です




赤「絵の具だ、愚図め」




バッシャァッ!




あ「赤司さん!?」




なかなか消えないのは気になってたけど……だからって……




あ「自分でかけに行くって……っ」




口元を抑えて、プルプルと震える




両手でバケツ持って「愚図め」って……!振りかぶって……っ




やば……おなかっ……いた……っ!




『絵の、具………な、ンて…綺麗……なん、だ……』




あ「ふっくくくっ…消える前の一言……っ」




なんだよ、お前は!!!シュール!消え際シュール!!!




赤司さんは苦笑いしてソレを見ていた。そして、足下に転がってきたビー玉を拾った




赤「紫……か……コレは…何を示すんだ?」




あ「紫原さんです」




赤「何故だ?苗字か……?」




あ「いろいろです。一旦、体育館に言ってから説明します」




頷いたのを見て、体育館に向かって歩き出した

/帰るんです。49→←/帰るんです。47



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (232 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
469人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

^o^ - 帰りましょうの43話が「そんなこと」が「そんなとこ」になってます! (2016年5月7日 21時) (レス) id: fd496c1cf5 (このIDを非表示/違反報告)
綾華 - 面白い!赤司最高! (2016年2月21日 18時) (レス) id: 43df02899a (このIDを非表示/違反報告)
ハル - やばい!!!もっともっと青峰との絡みをふやしてくださぁぁぁぁぁぁぁい!!!!! (2016年2月20日 16時) (レス) id: 21b34c5310 (このIDを非表示/違反報告)
赤眼の月兎。。(プロフ) - 更新が楽しみですっ!頑張ってください! (2016年2月20日 11時) (レス) id: 5b1e908fcb (このIDを非表示/違反報告)
ユー - 展開が早くなりました!続きが楽しみです!更新、頑張ってください!!!!!! (2016年2月20日 5時) (レス) id: fa9502f7ab (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:悠りん | 作成日時:2015年10月31日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。