/帰るんです。64 ページ25
一つ一つの棚を2人で見ていく。もう手は気にしない
青「なにもねぇな」
あ「そうですね…」
トロフィーやらなんやら。音楽関係の資料や本。あまり音楽に詳しくないから道具の名前はよく分からない
一番下のスライド式の扉を開けようとする青峰さんを見下ろす
青「…ん?」
あ「どうかしましたか?」
青「いや…開かねぇんだ」
グッと横に押しても扉は開かない。ガタガタと鳴るだけで、少しも動かない。鍵かな?と思ったが、鍵穴さえないのだ
私もしゃがんで一緒に横に引っ張る。うんともすんとも言わない
あ「反対側から開けてみましょう」
青「あぁ…立付けが悪いのか?」
立付け…ですか……
真新しい校舎でそんな事があるでしょうか?青峰さんも眉間にシワを寄せている
青峰さんは反対側に手をかけて、グッと開けた。思ったより簡単に開い…
あ、青「「ひっ…/っ!?」」
扉の中には、私と青峰さんの真ん中ら辺…と言うより虚空を見つめている女の生首が置かれていた
青「び、ビビった…」
洋服店や床屋でよくある顔。ねぇ、青峰さん……おかし過ぎませんか…?
ギョロッ
あ「っ…!」
目が合った
身体がカタカタと震え始める。逸らせなくて、サァッと冷えていく
青「Aっ!」
サッと扉を閉めた青峰さんは私の肩に手を置いた
青「おい、大丈夫だから…」
あ「目、が……動い………黒く、て……な、んで……」
自分を抱きしめて目を瞑った。それでも、目に焼きついたように女の顔が浮かび上がる
震えが…止まらないよ……
青峰side
手からAが震えているのが分かった
Aの開いた目に映るのは恐怖しかなく、ただただ怯えていた。俺を視界に移すと、困ったように笑った
あ「…もう、大丈夫です。しっかりしなくては……」
深呼吸するAがとても強いことに気づいた
さつきが言っていた。「Aちゃんは悪くない!Aちゃんだって怖くて、不安なの!けど、頑張ってるの!」と
一緒に探索にでも行かないと分からないこの強さと小ささ。Aは女子だ。本来ならばさつきと体育館にいなければならないのに…
見知らずの俺達のために…巻き込まれたと言うのに、どうしてそこまで……
_____俺達を守ろうとするんだよ
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^o^ - 帰りましょうの43話が「そんなこと」が「そんなとこ」になってます! (2016年5月7日 21時) (レス) id: fd496c1cf5 (このIDを非表示/違反報告)
綾華 - 面白い!赤司最高! (2016年2月21日 18時) (レス) id: 43df02899a (このIDを非表示/違反報告)
ハル - やばい!!!もっともっと青峰との絡みをふやしてくださぁぁぁぁぁぁぁい!!!!! (2016年2月20日 16時) (レス) id: 21b34c5310 (このIDを非表示/違反報告)
赤眼の月兎。。(プロフ) - 更新が楽しみですっ!頑張ってください! (2016年2月20日 11時) (レス) id: 5b1e908fcb (このIDを非表示/違反報告)
ユー - 展開が早くなりました!続きが楽しみです!更新、頑張ってください!!!!!! (2016年2月20日 5時) (レス) id: fa9502f7ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠りん | 作成日時:2015年10月31日 8時