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右と左の注意点 ページ8

『え、今更?』

私は左利きですけどなにか?ていうか気づくのが遅い!左利きはね、右利きの右隣で食べると双方の肘が当たって痛いのよ!だから変えてって頼んだのもあるの。

「鬱陶しいんで右で食べなさい」

『無理言わないで!それならあんたが左で食べなさいよ!』

「横のシャルルカンに当たるでしょうが」

『シャルルカンなら大丈夫!ね!』

身を乗り出してジャーファルの左隣に座っているシャルルカンに声をかけた。

「お前さりげに酷くね!?俺に対しての敬意とかないわけ!?」

『敬意ぃ?あると思ってるわけ?あったら敬語よ』

「お前なぁ!俺八人将だぞ!?お前より一応偉いっての!」

シャルルカンも身を乗り出して私に抗議する。
なによ。八人将だからって。

『歳下だけどね』

「だからっておま」

「あぁもううっさいんだよさっきから!私を挟んで喧嘩をするな!」

シャルルカンの言葉はジャーファルを遮られ、お説教からのひと睨み。
私にはほとんど聞かないけどシャルルカンには効果覿面。直ぐに軽い口を閉じた。

『とにかく!席を変えてくださいよ王様!食事どころじゃない!』

「わかったわかった」

やった!私の勝ち!
これでジャーファルともおさらばね!

「じゃあ……シャルルカンと交代な。それなら当たらないだろ?」

『………いや当たりませんけど』

結局はジャーファルの隣じゃない……私の喜びを返して。

「そんなに私の隣が嫌か」

『え?エスパー!?嫌に決まってるでしょ!だってあんたいちいちうるさいんだもの!』

スプーンの持ち方が違うだとか、はたまた音を立てるなだとか。細かいのよこいつは。もっとこう、おおらかに生きれないわけ?

「気になるんだから仕方ないだろ。それにレイがちゃんとマナーを守れれば済む話じゃないですか」

『守ってるわよ。でも考えてみて!ただでさえ左利きは色々と不便なのにそんなこと言われちゃあたまんないわよ!』

「あぁ、左利きは早死にしやすいらしいじゃないですか。良いことだ」

そう言って口を袖で隠してクスクスと笑い始めた。
うわぁ、タチ悪……。悪魔。鬼。

『世界中の左利きに謝れ!今すぐ!』

「レイ以外ならね」

『私もに決まってるでしょ!?』

ぎゃあぎゃあ騒ぐ私達に、ついに王様がキレた。

「お前ら!早く食べてもう離れろ!うるさい!」

叩けば埃が出る その後1→←お食事するにあたっての



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堕天使(プロフ) - りんりんさん» ありがとうございます!気長に待ってくれると嬉しいです(^^)是非書かせていただきます! (2016年1月27日 22時) (レス) id: 6e07dbc3a4 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - リクエストいいですか?女官長さんが酔ってしまった話が見たいです(*´ω`*)お願いいたします (2016年1月26日 22時) (レス) id: 19ff0856e9 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - イシスさん» もちろんです!リクエストありがとうございます(^^)楽しく書かせていただきます! (2016年1月25日 21時) (レス) id: 6e07dbc3a4 (このIDを非表示/違反報告)
イシス - すみません、リクエストします!女官長さんに猫耳が生えちゃった話が見たいです!よろしくお願いいたします! (2016年1月25日 18時) (レス) id: cb40c7098f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:堕天使 x他1人 | 作成日時:2015年9月3日 19時

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