神宮寺ルート【 2 】─ 2 ページ33
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会話の中に、ふと生まれた沈黙
気掛かりな事があって
聞いてみるなら今しかない、と思った
『あのね、勘違いだったらゴメンだけど……
ジンくん何かあった？』
神「俺⁈
いや、何もないけど…」
笑ってるのに笑ってない
あの魔物を倒した後から感じていた違和感は
静かに焚き火を見つめる様子を見て
より深まったから
せめて誰かに話したら楽になるかなって思ったけど
……とても困った顔をさせてしまった
『ごめん！余計なお世話だよね
私なんかよりジンくんの方がずっとしっかりしてるのに』
今日はタダでさえ迷惑かけちゃってるのになぁ
神「………隣、行っていい？」
『あ、うん、どうぞ』
とりあえず、怒らせてはいないみたいだけど
さっきの憂いを帯びた顔に戻ってしまった
神「こうやって2人で並んで話すのって、そういえば初めてだね」
すぐ右側に体温を感じる
見上げると優しく微笑んでいて
照れ臭くて慌てて正面を向く
神「Aちゃんが無事でほんとに良かった」
『うん、みんなのおかげでね』
神「でも俺、悔しいの」
『悔しい？何が？』
びっくりして再び顔を見上げる
神「助けた時、一番に抱き留めたかった。目を覚ました時、一番に視界に入りたかった。何より、あんな事にならないようにいつでもすぐに手が届く所にいれば良かった
だから、今からでもAちゃんに何がしてあげられるかって考えてた」
いつも私の前では隙を見せないジンくんが
初めて心の中を見せてくれた気がした
そのせいかな
私も、心を覆っていた何かが消えた気がした
『……お願いがあるんだけど、いい？』
神「もちろん」
ジンくんの左の肩に、ゆっくり頭を寄せる
『しばらく、こうしてたい』
気を失ってたからその時の記憶はないけど、何が起こっていたのかを知った時にすごく怖くなって、その時に頭を撫でてくれたら怖さが減った
思い出してみると
こっちに来たばかりで混乱してた時も
こうして落ち着かせてくれたっけ
私の肩に腕を回して
痛くないくらいの強さでしっかり抱き寄せてくれる
ジンくんに触れていると、波立つ心が凪いで行くんだ
すごく落ち着くけど
怖さとは別の意味で胸が騒めく
それは、嫌な騒めきじゃない
少し、眠くなって来た
神「眠い？寝ていいよ」
包まれている腕が温かくて
耳元から聞こえる声が子守唄みたいで心地よく
目を閉じる
今夜は
いい夢が見られそうな気がした
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レイ☆(プロフ) - ゆめさん» ご愛読ありがとうございます！この手の話を求めている人はいるのか心配だったけど喜んでもらえて良かったです♪ (2019年12月17日 17時) (
レス) id: d63f3b3fd4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！大好きなキンプリとファンタジーの要素があってとても面白いです。 (2019年12月16日 20時) (レス) id: 6dc3131702 (このIDを非表示/違反報告)
レイ☆(プロフ) - おおたさん» ありがとうございます！ヒロインちゃん奪還のために動き出しましたよ！さて、どうやって助けるのか？お楽しみに！ (2019年11月30日 17時) (レス) id: d63f3b3fd4 (このIDを非表示/違反報告)
おおた(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!!エリサの思惑が気になるし、早くKing & Princeのみんなの元に帰してほしい… (2019年11月28日 23時) (レス) id: 788c2da8be (このIDを非表示/違反報告)
レイ☆(プロフ) - 名無し35453号さん» ありがとうございます！励みになります♪少しずつエリサの行動や思いも明らかになって行きます。ヒロインちゃんも早く合流させてあげたいー！ (2019年11月28日 19時) (レス) id: d63f3b3fd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ☆ | 作成日時：2019年11月26日 18時
