【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ36)

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第131話ページ36

家に帰ってきたゾムとAは、兄さんが作った出来たての夕食を食べる。
他のメンバーも食べている最中に入って来て、席に着いた順に夕食を食べ始めた。
「ん、思い出した思い出した。Aちゃん。」
「？ふぁい･･･。」
しんぺい神に呼ばれて、Aは返事をしてから口の中の物を飲み込む。

「午前中、ずぶ濡れになったんでしょ？大丈夫なの？」
しんぺい神の話に、リビングが一瞬静まった。
「大丈夫、です･･･エーミール、さんが･･･乾かして･･･くれて･･･。」
「･･･ええ。濡れたままでは気持ち悪かったでしょうし。」
エーミールは少し間を置いてから、普段の穏やかな口調でそう言った。
「頭痛とかしてない？急にずぶ濡れになったなら体調に変化があるかなと思ったけど･･･。」
「えと･･･乾かすまでは、してたんですけど･･･今は、全く･･･。」
「そう？後で一応熱計ろっか。」
「は、い･･･。」
Aの返事を聞くと、しんぺい神は満足した様にご飯をまた食べ始めた。
他のメンバーも、またご飯を食べ始める。

　全員が食べ終わる頃に、しんぺい神が体温計を持って来た。
「はーい、お熱計ろうねー。」
「は、い･･･。」
しんぺい神に言われて、Aはソファーに座って体温計で体温を計り始めた。
「･･･よし、そろそろいいかな？」
数分経ってから、しんぺい神がそう言ってAから体温計を受け取る。
「･･･Aちゃん、普段の平均体温いくつ？」
「えっと･･･確か、36･･･？」
「うん、微熱だねぇ。37度。」
「え･･･。」
しんぺい神に困った様に笑いながら言われて、Aは気の抜けた声を出す。
「やっぱ先に少しでも乾かせば良かったなぁ･･･ごめんな？A。」
「だ、大丈夫ですよ･･･？」
ロボロがAの前でしゃがんで、不安そうに謝った。
Aは少し慌てながら、ロボロにそう言った。
「今日は早く寝ようね。一応風邪薬も飲んでから寝よっか。」
「はい･･･。」
「ちょっと待ってて。」
しんぺい神はそう言って、リビングを出て行った。

「A、大丈夫か･･･？寒くないん･･･？」
Aの隣に座っていたゾムが、ロボロと同じ様に不安そうに訊ねる。
「大丈夫、ですよ･･･？薬も、貰えますし･･･。」
Aはそう言うが、少し震えている。
「＿コレ、寝るまで羽織っときっ。」
「！」
　ふわっとAにかけられたのは、ゾムの緑パーカーだった。
「ぞ、ゾムさんが･･･風邪、ひいちゃいます･･･」