【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ35)

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第130話ページ35

「俺等先行くね。また会おうねAちゃん。」
「ゾムに『ちゃんと寝ろ』って言っといて～。」
「は、い･･･。また、会いましょう･･･。」
　なんとか(ゾムに抱きつかれたままだが)起き上がって木に寄りかかり、Aはぴくととらっだぁに手を振り返した。

「(･･･ゾムさん、まだ寝てる･･･)」
　ゾムを膝枕する事になったAは、気持ちよさそうに寝ているゾムの頭を優しく撫でる。
「(･･･こうやって･･･師匠にも頭を撫でてもらったなぁ･･･)」
Aはそんな事を考えながら、ゾムの頭を撫で続けた。

「･･･んあ･･･？」
　空が赤くなり出した頃に、ゾムがゆっくりと目を開けた。
「あ･･･起き、ましたか･･･？」
「・・・な、ななななっ！？」
ゾムは真上にAの顔が見えて、ゾムは目を覚まして勢いよく起き上がる。
「おはよう、ございます･･･。」
「え、は？夕方！？てか、A、膝ッ･･･！？」
ゾムがとても困惑している様子を見て、Aは首を傾げる。
「あ･･･らっだぁさんが、ちゃんと寝る様にって･･･仰ってましたよ･･･？」
「え、らっだぁ･･･？･･･アイツそう言うとこやでホンマ･･･！」
ゾムはAの話を聞いて、俯いて考える素振りをしてブツブツと何かを呟く。
「･･･ゾム、さん･･･？」
Aはゾムの様子が普段と違うので、不思議そうに声をかける。
「！あ、否、何でもあらへん･･･夕方やし帰ろっか！」
ゾムはまだ少し赤い頬のまま、いつもの笑顔でAにそう言った。
「･･･はい･･･。」
返事をしたAは、何処か嬉しそうだった。

　Aが更衣室に行き制服に着替えてから、ゾムとAは家への帰路へと着いた。
「いやー･･･すまんな、寝てしまったわ。」
「いえ･･･ゾムさんも、クエスト等で･･･お疲れでしょうし･･･。」
「俺がガチ寝した事、シャオロンとかに喋らんでな？
　アイツに知られたらしつこい位煽られるから･･･。」
「分かり、ました･･･。」
Aがそう返事をすると、ゾムはホッとして胸をなで下ろした。

『ゾム寝てるしなってるなってる。これ心許してる証拠ね。』

「(･･･秘密に、しておこう･･･)」
Aはらっだぁの言葉を思い出しながら、その言葉を心の中にしまった。
「？A、どうかしたん？」
「･･･いえ･･･今日の、ご飯は･･･何かなと･･･。」
「せやなーっ。肉系食べたいなー。」
「毎食に、なるのでは･･･。」