第123話 ページ28
「バステンさん、ともさん。
出来る限りでいいので、Aさんの事を気にしていただいても宜しいでしょうか・・・?
我々がいるので、気持ち程度でいいんですが・・・。」
エーミールは申し訳なさそうに、ともとバステンにお願いする。
「分かりましたっ。」
「女性陣も気にしていたので、お力になれると思います。」
「ありがとうございますっ。」
ともとバステンに笑顔で言われて、エーミールは安心した様にお礼を言った。
「明後日辺りには、AさんもCランクに上がれると思うので・・・。」
「え、もう申請したんですか!?」
「うちのリーダー、こう言う事は早いんすよ。」
「本人には・・・?」
「まだ秘密ですっ。」
○●○●○
「(・・・どうしよう・・・)」
更衣室まで来たAは、ロボロに廊下で待ってて貰ってジャージに着替えた。
そして廊下に出ると_ロボロが女子生徒に囲まれていた。
「ロボロくん一緒に行こうよーっ!」
「や、人待ってて・・・」
「ずっと待ってても飽きちゃうでしょっ?ね?」
「やから、何時出て来るか分からんから・・・!」
「えーっ。」
「(・・・待ってて貰ってたし・・・勝手に行く訳には行かない・・・
それに、困ってるみたいだし・・・)」
Aは深呼吸をしてから、ロボロへと踏み出し_
「何しとるん?ロボロ。」
「!」
「あ!ゾムぅ!」
女子達の相手に困っているロボロは、救世主を見つけた様な顔で声の主ゾムを見た。
Aはいつの間にか自分の隣にいたゾムを、目を丸くしながら見上げる。
「次A【実技学】やろ?何でロボロが足止めしとるん?」
「へ?あ、A!出て来てたんか!気付かんかった!スマン!!」
「い、いえ・・・。」
女子生徒達を気にせず話すからか、Aに鋭い視線が刺さる。
「グラウンド行くんやろ?さっさと行くで。」
ふわっ
「うおっ!?」
ゾムが片手を小さく前に出すと、ロボロが風の台の様な物に乗せられて浮かんだ。
「行くで〜。」
「は、はい・・・。」
ゾムは上機嫌でAと手を繋いで、宙に浮かばせたロボロと共に3人でその場を後にした。
女子生徒達はポカンとしながらも、Aを嫉妬と憎悪の目で見ていた。
「(何やアイツ等。Aは何も悪い事してへんっての)」
「おいゾム!ええ加減降ろせい!!」
「ん?ええやん、ロボロ小さいから歩くの遅いし!!」
「じゃかぁしい!!」
「Aは、手ぇ繋いどけば安心やしっ。」
「・・・は、はぁ・・・?」
96人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語4【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】
【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語2【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】
もっと見る
「wrwrd」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:眼目夢子 | 作成日時:2021年10月15日 2時