【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ27)

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第122話ページ27

思い出しながら話すともとバステンは、とても楽しそうである。
「(･･･普段から、仲が良いんだろうな･･･)」
Aは話を聞きながら、口の中の物を咀嚼し、そんな事を考える。
「俺もなんかもう一つ極めようかな～･･･！
　トントンみたいに氷魔法使いたい気もするし･･･！」
鬱はうなる様に、俯きながらそう言う。
「お前氷魔法使ったら、自分で凍らせた地面で滑りそうやな。」
「それはエーミール。」
「オイッ！」
突然自分の名前を出されて怒るエーミールに、A以外が笑った。

「Aさんは闇魔法でしたよね？他に得意になりたい魔法とかないんですか？」
バステンに訊かれて、Aは首を傾げる。
「使えると、便利なのは･･･浮遊魔法、ですかね･･･。」
「ほう。浮遊魔法？」
バステンに聞き返され、Aは小さく頷く。
「移動に、便利で･･･重い物も、1人で運べるので･･･。」
「確かに。空に浮いて散歩したら気持ちよさそう！」
「クミさんが得意になったら、ずっとともさんとかよっぴ～さん浮かされてそうですねっ。」
「あはは･･･絶対やるなクミなら･･･。」
悪戯っ子のように笑うバステンに、ともは苦笑いをしていた。

「･･･あ、A。そろそろ行かないとアカンのちゃう？」
「あ･･･。」
ロボロに言われてAが時計を見ると、昼休みも2/3を過ぎていた。
「俺食べ終わったし、一緒に更衣室行ったげるから行こか？」
「は、はいっ･･･お先に、失礼しますっ･･･。」
「はーいっ。」
「またねー！」
「ロボロさん、お願いします。」
「そのまま更衣室入るなよー。」
「入らんわ！！」
ロボロは鬱にツッコんでから、Aと共に食器を片付けて大食堂を出て行った。

「･･･流石エーミールさんですね。Aさんずぶ濡れだったとは思えない程です。」
「！おや、知っていたんですか？」
「知った時には、既に鬱さん達がいなくなっていましたけどね。」
エーミールに聞き返され、バステンは苦笑しながら答えた。
「僕らも新入生入れようかとか考えてたんですけど･･･ちょっと考え直しですね。
　Bランクの人とかでもいいんですけど、今の状態に満足してると言うか･･･。」
ともは飲み物を飲みながら、暗い表情で静かにそう言った。
「まぁ、ともさん次第でしょう。皆さんが求めてないなら別にええんとちゃいます？」
「そうですよねっ。」
鬱に言われて、ともは苦笑して答えた。