【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ16)

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第111話ページ16

「これが初給料やな！ランクが上がるごとにもっと報酬がええクエスト増えるで！」
「･･･ありがとう、ございます･･･チーノさん、ショッピさん･･･。」
Aからお礼を言われて、チーノとショッピは胸を張る。
「否、お前等が出した金やないやろ。」
「ちょ、それは言わないで！！」
トントンに真顔でツッコミを入れられて、チーノは慌てて言い返す。
「これだけあれば、クエスト用の服買えるめう～。」
オスマンがいつの間にかAの後ろに来ていて、Aの報酬を見ながらそう言った。
「･･･服、より･･･薬品を、買い揃えて･･･」
「だーめっ！一緒に買いに行こうなー？」
「あー･･･。」
逃げられないと悟って、Aは気の抜けた声を出した。

「･･･あ！せや！Aに渡さなアカン！」
　簡易お茶会が終わり、ロボロが思い出した様に立ち上がる。
「何渡すん？お前のエ○本？」
「アホか！！誰が渡すか！！」
ロボロにツッコミを入れられて、シャオロンはケラケラ笑う。
「コレ、新品のヤツやから使ってな？」
そう言ってロボロがAに渡したのは、鬱がAにもロボロの連絡を聞かせてくれた通信機だった。
「皆着けてるヤツやねん。うちは伝達魔法得意魔法の奴おらへんから･･･。
　押した時の意志によって、全体に発信するか何人かに発信するかとか決めれるから。
　慣れるまで大変かも知れへんけど、それまでは俺に訊いてくれればいつでも答えるから。」
そう言いロボロは、ニッコリと笑ってAの顔を覗き込んだ。
「ありがとう、ございます･･･ロボロさん･･･。」
Aはロボロにお礼を言って、鬱が着け直していた時の事を思い出しながら、自分で片耳に着けた。
「･･･これで、着けれてますか･･･？」
「うんっ、バッチリやで。」
通信機をしっかり着けられたAを見て、ロボロは嬉しそうに笑った。

「これで連携取れるなぁ。」
「何かあってもすぐになー。」
周りが安心した様に、口々にそう言った。
「因みにAちゃんは伝達魔法出来たりするの？」
鬱は余りのクッキーを食べながら、Aに訊ねる。
「そう･･･ですね･･･あまり使わない、ので･･･一応は、出来ます･･･。」
「じゃあ通信機壊れたら緊急の連絡出来るなぁ。有能やわ。」
「･･･そんな、ですよ･･･。」
緩い笑みを見せる鬱に、Aは遠慮気味にそう言い返した。
「謙虚な子やでホンマ。」
「見習えお前等ー。」
「「「ん？」」」
「全員や全員！！」