私の居場所【D.Gray-man】3

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アレンside




少し離れたところで話していた神田が
Aを置いて戻ってきた


Aが不安そうな顔をこちらに向けているけど
神田は一体どんな話をしていたんだろう



ラ「で、説明してくれるんさ？」


ラビはどこまでも探求心を優先するみたいで
言葉や表情こそ真剣だけど目がランランとして
楽しみで仕方ないということはすぐに分かった



神「あいつは、入団してからの記憶がほとんどない」



ラ「具体的には？」



神「入団してから数か月、記録的大敗、あいつが覚えてるのはそのくらいだ」



記録的大敗
なんどか聞いたことのある言葉だけど
詳しいことは何も知らない



ア「だからリナリーや神田以外覚えてない、そういうことですか？」



神「俺たちティエドール部隊や入団当初から居たリナリーは
覚えているが、記録的大敗以降に入団した奴らは全くわかっていない」



ア「ラビってその、記録的大敗の後に入団してたんですね」


ラ「俺とじじいが入団したのは大敗の直後さ」



ラビはその性格のせいなのか
ずいぶん昔から教団にいたのかと思ったけど
当事者ではなかったらしい



ラ「入団した時にはA、かなり性格キツくて
誰とも仲良くしようとしねーし

でも今のAは何さ？
瓜二つの偽物って言われた方が納得できる」



ア「僕はラビが言うまで気づきませんでしたけど
そんなに変わっていますか？」



確かに、人を寄せ付けたくないような
A独特の雰囲気は感じなかった


でも不振に思うほどの変化も感じ取ることができなかった


知らないエクソシストばかりで緊張していたのか
そんなにたくさんしゃべったわけでもなかったから
記憶がないといわれない限り
いつもの無駄話を嫌ったAとしか思わない



ラ「まぁ普通じゃ気づかない
俺が気づいたのは、俺がブックマンの後継者だからさ
黙ってるけどじじいも違和感には気づいていたはずさ」



ラビがブックマンに視線を向けると
ブックマンも肯定したようにコクリと頷いた



ブック「人にはそれぞれ癖というものがある
A嬢のそれは、あからさまなものではなかった

だが、他人ではないかとワシらが思うには十分すぎるほど
今までのA嬢と今のA嬢では動作の癖が違いすぎる」



すべてを記録するブックマンとその後継者だから気づいたような
小さな違い、僕たちにわかるわけがない


記憶をなくしたと説明された今でも
どうやら2人だけはAが別人だと疑っているようだった






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