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表Aside
教団に入団してから早いもので
ひと月がたった
最初のうちは広い教団内で
迷子になることもあったけど
最近では頻回に行くところであれば
迷いなく移動できるようになった
とは言っても
勿論踏み入れたことのない場所は
山ほどあるんだけど
リ「今日この後任務なの?」
『そう、リナリー以外と初めての任務だから
ちょっと緊張する、、、』
リ「相手は?」
『男の人だったけど、、、初めての人だから
よくわかんない』
食堂で昼食をつつきながら
先ほど室長室で会ったエクソシストのことを思い返す
初めて会う人だった
任務内容だけ聞いて
さっさと出て行っちゃったから
名前も聞けてないし、あいさつもできてない
お堅いのか、人見知りなのか
『リナリーと一緒だと移動も楽しいから
楽なんだけどなぁ〜、、、』
リ「Aは誰かと一緒じゃないといけないから
気の合わない相手だと大変ね」
何が面白いのか
クスクス笑いながら手を進めるリナリー
まぁね
私は戦えないから
ひとりで任務になんて行けない
だから仕方ないんだけど
このひと月、ずっとリナリーと任務だったから
なんかなぁ
リナリー以外にも慣れれば緊張もしなくなる!
私はそう思い込むことにして
ささっと残りのご飯を食べて任務の準備をした
今回の任務は
いたって簡単なものだと
私は室長さんから聞いていた
小さな村で数日前からAKUMAの目撃証言があり
毎度単体であることから
事前にファインダーに調査をしてもらうわけでも無く
直接エクソシストが向かうことになったのだ
入団してからひと月
初めてのリナリー以外の任務
それでも今までの任務で
死傷者が出ていなかったせいもあり
私は緊張はしていたものの
軽い気持ちで任務地に行った
でも、そこで待っていたのは
AKUMAの大群だったのだ
私はこの時まで
AKUMAが知性を持っていると頭ではわかっていたのに
全く気にしていなかった
村はAKUMAの巣窟だった
人間はひとりも生きていなかったのだ
エクソシスト2人にファインダー4人
結果だけ言えば
私とファインダー1人だけが生き延びた
結局名前も聞いていなかった
エクソシストの男に退路を確保されて
追い出されるように村から逃がされた
戻って戦うすべを持たない私とファインダーは
どうすることもできず
近くの街まで行って
教団に救援を依頼することしかできなかった
.
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作者名:ゆーな | 作成日時:2020年8月4日 17時