私の居場所【D.Gray-man】2 (ページ31)

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私がAの中に生まれたのは
一体いつからだっただろう

気が付いたら私はそこに存在していて
Aを通して世界を見ることが
私の日々の過ごし方になっていた

私からAに干渉するのは
決まって夢の中だけだった

別に、夢の中じゃなくても
しようと思えばいくらでも干渉することはできた

でもただでさえ
立場の危ういAをこれ以上困らせるわけにはいかなくて
私は必要以上の干渉を避け続けた

それが、たぶんいけなかったんだ

日に日に増すいびつな感情

それを一番感じていたのは
他ならぬ私だ

私はAの影とも言える存在

光が強ければ闇は居場所をなくして
どんどん奥へ押しやられる

でも教団で生活しているAの光は
どんどん弱く儚くなっていって

その分闇が増えていく

私には何を置いてもAが一番

A以外全く1ミリも興味がない

Aが存在しているから
私が存在できる

Aが死んでしまったら
私も消えてなくなってしまう

Aの光が消えてしまったら
Aの感情が消えてしまったら

私は私を無くすのと同じ

あくまでもAが居てこその
光があってこその私なのだ

光と闇は共存しなければならない
でもその境界が今は酷く曖昧で

Aの光が、感情が
私の思いとは裏腹にどんどん闇に侵食されている

Aは悪くないのに
Aは頑張ってるのに
なんで誰も認めてあげてくれないの

A第一の片寄った志向なのは
私だから仕方がない

今日もAは酷く傷ついて
また闇が広がる

干渉して慰めようか？

でも余計困惑してしまって
結局邪魔になるのでは意味がない

私がひとり
う～んと悩んでいたら
いつの間にかAは寝てしまっていて

私しか居なかった真っ暗な空間に
淡い光をまとったAが静かに膝を抱えて座っていた

＿＿＿＿＿A

私の声なんて
今のAには聞こえていないんだろう

夢の中でくらい
泣いてくれればいいのに、、、

Aは泣かない

だから余計に心に負担がかかっていることを
Aはきっとわかっていない

そっとしておこうと
私はその場を後にした

とはいっても、この空間を抜け出すためには
意識を肉体に向けなければならないわけで

今目を閉じて寝たというのに
私(A)はゆっくり目を開けた

『、、、さて、どうしよう』

数日ぶりの肉体は
やはり少し重く感じた

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