私の居場所【D.Gray-man】

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「私を覚えてないのも無理ないわ
だって助けてもらったのは私の夫だもの」



フフフっと優しく笑うシェリア

私の記憶違いではなかったようだ
助けたのは男性


もう消えかかっていた記憶を探れば
確か当時あの男性は20代後半くらいの顔だちだったことを思い出す


そうか、あの男
結婚していたのか



ア「今日はおひとりなんですか？」


「えぇ、昨日から隣町に仕事に出てしまっているの
お礼をしたいって言っていたから残念がるでしょうね」



確か、この町に来た時に丁度
馬車と人との接触事故があったんだ


そして引かれてしまった男性を
私が治療した



その時は警察が来たりして
結局男性とは詳しい話もしないままだった



警察に聞かれて私の名前を名乗ったから
きっとその名前を憶えていたんだろう


ってことは
シェリアは近くにいたのだろうか



「私、あの時動揺しちゃって
その場から動けなかったの

でもAはさっと駆け寄って
一瞬で傷を治しちゃったから私びっくりしたわ」



やっぱりあの場に居たのか


野次馬ができていたから
その中に居たんだな、きっと



『旦那さんは元気？』



「えぇ、とても元気よ
いつまでこの町にいるの？明後日には戻ってくると思うんだけど、、、」



ブック「生憎明日にはここをたつ予定だ」



「そう、残念ね」




2年前のお礼をいまさらされても困るし
丁度良かったのかもしれない



しゅんとしたシェリアだったけど
はっと思い出したようににこりと笑った



「そういえばあの時一緒にいた3人は元気？
とても仲が良さそうだったけど、今日は一緒じゃないのね」



『、、、、、』





あの3人の事も覚えていたのか



ア「仲が良かった3人、、、」



クロウリーはいまいちピンと来ていないみたいだけど
他のみんなは何となくさっしがついているようだった


リナリーに関しては顔も知っているし




『3人は死にました』



「えっ、、、あ、私ったら、、ごめんなさい」



『お気になさらず
もう死んで2年ですから』



「2年ってことは、、、あの後すぐに、、、？」



『町はずれの森で』



「っ！？じゃぁ森に出来たあの穴って
あなた達が、、、、？」



『そうですね』




いまだにあそこはあのままなのだろうか



木も草も苔すらもない状態を想像する
森の中では異様な場所であろう




穴が私の仕業だと知ったシェリルは
驚いて口を閉じれずにいた









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