傍観者でいたかった【D.Gray-man】3

106.すっきり ページ30

.




神田とアルマ＝カルマがいなくなっても
サードエクソシストの暴走は続いていた



バク支部長がチャン一族に伝わる
何かの術で時間稼ぎをしていてくれたけど


それも限界が来たようで



術の核になっていたらしい丸い石が
勢いよくはじけ飛んだ



ずっと戦っていたはずなのに
それでもみんなを守ろうとするアレンくん



今ここに、エクソシストは
アレンくんしかいない



アレンくんが戦ってくれないと
ここにいる人間はみんな死んでしまう




そんなこと
考えれば誰だってわかるはずなのに



こんな状況でも
見当違いなことをいう馬鹿がひとり、、、





ル「重大な背信行為だ
自分が何をしたのかわかっているのかね！？
アルマ＝カルマを神田ユウと共に逃がすとは、、、っ」




心の中に怒りがあふれる




この男はこんな状況になっても
まだ人体実験のことしか
教団の規則のことしか頭にないというの？



何をしたのかちゃんとわかっていないのは
貴方でしょう？ルベリエ長官




ル「アルマを破壊せねば
サードエクソシストの暴走は
止められんというのに

キミはみすみす救える命を、、、
サードエクソシスト計画を潰すつもりかね！！」





『、、、、ムカツク』




テ「A？」




ルベリエ長官が口を開くたび
言葉を発するたび
胸の奥が黒いもので浸食されてるような気がする




ダークマターのせい？
それとも単に人間が抱く怒り？



わからないけど
今無性に



アノオトコヲコロシタイ








ル「これは命令だウォーカー
直ちにゲートでアルマを破壊しに行くのです！！

行かねば貴様はもうエクソシストではない！！」




ティキの元から離れて
ルベリエ長官の目の前まで行く



そして何も言わず
思いっきり手加減などせずに殴った

ルベリエ長官の腹の立つ顔を




『黙ってくれない？』




苦痛にもだえるルベリエ長官をみて
少しすっきりする




『何の力もないくせに
偉そうに命令ばっかりして

それでどれだけのエクソシストが傷ついてるのか
わからないのかおっさん！！！！』




何もできないくせに
私を睨むことだけは忘れないルベリエ長官



とりあえず黙ったからいい



私はそそくさとティキの元へ戻った



テ「かっこいぃ〜〜」



『からかわないで』




ケラケラと笑うティキ


よく見ると他のノアも数人笑っている




いつもならイラっとするんだけど
今はルベリエ長官をぶん殴れてすっきりしてるから
気にならなかった









.

107.どっちの味方→←105.選択を誤った

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す