嫉妬姫【菅原孝支】

嫉妬…26 ページ27

スガさんside




Aがどこかに行って数分




校舎の方が騒がしくなった




声に気づいたみんなも
体育館から出て
外を見ている




菅「何かあった？」




重い体を動かして
みんなの方に行って見るけど


よくわからない





澤「わかんねーけど
向こうでなんかやってるっぽい？」





みんな気になるみたいだけど
関係ないことだろうと

練習に戻っていく




澤「Aとは話終わった？」



菅「あ〜、、、まぁ、、、」





終わったというか
終わってしまったというか、、、




澤「仲直り、、、は
できてないみたいだな」




菅「ｱﾊﾊ、、、」





仲直りするはずだったのに
何やってるんだろう俺は





自分に嫌気がさす





このままだと
ずっと考え込みそうだし
練習でもしよう





そう思って体育館の中に戻ろうとした時
騒ぎの元の方から走ってくる人影が見えて
足を止めた





確か、、、同じクラスの女子だ





「菅原くん！！！

Aちゃんが！！
屋上から今にも飛び降りそうなんだけど！！」





菅「、、、、、え？」





中に入って練習を再開していた
みんなも動きをピタリと止める





Aが、、、飛び降り、、、





考えを整理するよりも先に
慌てて騒ぎの方へ走っていた





玄関付近で沢山いる野次馬




そこの校舎の屋上を見ると
たしかにAがギリギリの所に立っていた





何、、、してるんだ、、、？






慌てて校舎内に入って
階段を駆け上がる




俺が、、、そこまで
追い詰めたって事、、、？





そんなに苦しめた、、、？





でもだからって
なんでこんな事、、、





息が苦しくなりながらも
やっと屋上にたどり着いて




ドアを開けると





そこにはまだAの後ろ姿があった





その事にまずはホッとしたものの
状況は最悪なまま






菅「A！！」






俺の声に気づいて
振り向いたAの顔は無表情




その無表情に背筋が凍えた






きっと今のAは躊躇なく
あっさりと飛び降りてしまう




そう思ったから





菅「危ないから！
こっち来て！！」




『ねぇ、孝支


私



ちゃんと笑えてた？


ちゃんと怒れてた？』






ちゃんとって、、、




どういう意味だよ、、、






『ちゃんと


ニンゲンを演じる事が出来てた、、、？』






本当に、、、何を、、、、？









.

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