そこにいた証【リヴァイ】3

90.信じたくなかったの ページ10

ミカサside



すっと出される手




それだけなら特に驚くことでもない





それだけなら





ミ「！！！」




柵越しで話していたはずなのに



Aはスゥーっと

まるで柵なんてなかったかのようにすり抜けて
わたしの目の前に立った




ミ「、、、、どうやって、、、」



『ミカサ

わたしは死んでるんだよ、、、

実体なんて無い


普段は神様の力添えもあって触ったりできるけど、いざとなったらこんな檻いつでも抜け出せる

銃や刀なんて痛くもかゆくも無い
この世界にある武器なんてこの檻と一緒で全部すり抜けちゃうんだから』




わかっている、、、つもりだった、、、



でもどうしても


シガンシナ区が破壊された後からずっと一緒にいて
その中でAは紛れもなく私の親友で



心の何処かで信じてなかったのかもしれない



正確に言えば信じたくなかった




Aが死人だと


Aが人間では無いと



信じたくなかったんだ





『シノンは私じゃ無いと止められない』




ミ「、、、、、わかった」




それ以外の言葉が、、、見つからなかった





Aは困ったように笑って



『ごめんね』




そうボソッと小さな声で謝った









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