キミの同担拒否リアコ【うらたぬき】

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坂｢うらさんが同担拒否やってこと、ちゃんと分かっとるし、リアコって事も理解しとるで。今日はなんか、邪魔してごめんな？｣


みんなで飯に行った帰り道、俺と坂田は暗い夜道を歩いていた。

きっと俺がずっと黙り込んでいるから相当怒っている、とでも思っているのだろう。

だがそんな考えとは真逆だ。
もこちゃんに会えた、話せた、触れれた、抱きしめてもらえた。
そんな事ばかり考えている。


う｢いや、もう気にしなくていいよ。ちょっとでも話せたんだし、俺、すっげぇ幸せだよ、今。｣

坂｢最近うらさん病んどったもんなぁ、もこちゃんのバースデーライブが当たらんって。｣


そう、もこちゃんのバースデーライブ。
今回は仕事上の都合で5公演だけ開催することになった。
場所は北海道、仙台、東京、大阪、福岡だ。

俺も浦島坂田船などの歌い手活動や声優の方のイベントが入っている為、今回都合が合うのは東京公演のみ。

そして、もこちゃんの誕生日当日は東京。
1番交通費とかからないし、会場から家が近いから物販だって一番乗りだろう。

なのに、もこちゃんの誕生日当日である東京公演が当たらない。
当落の発表は明後日。

倍率が高いのだって知ってる。
もしかしたら当たらないかも、なんて考えてしまう俺がたまにいる。

だって今まで当たってたんだから。
2回目の抽選では必ず当たっていたのだから。


坂｢…さん、うらさんっ！｣

う｢うおっ…！｣

坂｢もう…もう駅着いたで？大丈夫？送ってこか？｣

う｢いや、大丈夫。じゃ、｣


あぁ、病みそう。てかもう病んでる。
なんで？なんで俺はこんなにも愛してるのに当たらないの？会えないの？

ホーム画面を開くとそこには可愛らしい笑みを浮かべたもこちゃん。
その液晶画面に俺は額をくっつけてもこちゃんのことばかりを考えていた。

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