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「……どういうことですか、Aさん」

いつも以上に険しい顔をした影山、やれやれと大きくため息を吐く赤葦、顔面蒼白なA。

こんな事になった原因は、少し前に遡る。


***


「とっ、兎耳山先輩!!」

赤葦と離れてマネージャー業に専念していれば、ガチガチになった可愛い可愛い後輩が声をかけてきた。

『どしたの、仁花ちゃん。……というか、名前で呼んでくれて良いのに』

谷地仁花。
清水と共に勧誘をし、無事この夏からマネージャーになってくれた目に入れても痛くない後輩である。

「はい、いいえ!……その、兎耳山先輩を名前で呼ぶと暗殺されそうなので……」

『う、う〜〜ん、暗殺はされないんじゃ……』

流石の影山も谷地には威嚇することもないし、中々良い感じの関係を築いているように思われる。

残念ながら「目を覚まさせる(?)作戦」は失敗に終わったが、良い傾向とは言えよう。

『で、何かあった?スポドリ……は、今作り終わったし……』

「あっ、それがですね!梟谷学園のマネージャーの方々は別のお仕事をされているようで、梟谷学園の方々にスポドリを届けてほしいと……!」

なので作って渡そうと思いまして……!と手を差し出してくれる谷地だが、マネージャー初心者の彼女に見知らぬ巨人の巣窟に行くのはなかなかなハードルだと思われる。

そう思い、Aは笑って返事をする。

『ああ、私が行くよ。梟谷にいとこいるし、仁花ちゃんは潔子先輩のお手伝いしてて!』

「(気を使わせてしまった……!)す、すみません!!切腹します!!」

『何で!?』

ペコペコしながら烏野の方へ戻っていった谷地を見送ると、Aは梟谷分のスポドリを作り始めた。

『(京治ぐらいしかスポドリの好み知らないけど……ま、飲めりゃいっか)』

その間に王が到着したなんて、1ミリも知らなかったのである。


***


『京治!これ梟谷の皆の分のスポドリ!京治以外の味の好み知らないから適当に作ったけど――……京治?』

ちょうど試合の間だったため、Aは目があった赤葦にニコニコ話しかけるが、相手の反応は薄い。

いやいつも薄いと言えば薄いのだが、どちらかと言えば苦虫を噛み潰したような―――。

「……どういうことですか、Aさん」

そして今現在。
背後から地を這うような声が聞こえ、ピクリと肩が揺れた。

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赤羽 - ずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっっっっっっっっっっっっっっと待ってます!! (5月8日 22時) (レス) @page9 id: fb7eac3486 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチおもち - めちゃくちゃ笑いました。かわいい!(?)気を長〜くして更新待ってますね! (3月15日 12時) (レス) @page9 id: 20244607ee (このIDを非表示/違反報告)
さなか - なんかやる事、言うこと彼氏みたい・・・でもみていて愉快になりました(それっていいの・・?)気長に更新待ってます (2月23日 20時) (レス) @page9 id: c6c26cf44c (このIDを非表示/違反報告)
夢のわたあめ(プロフ) - Rinさん» ありがとうございます✨ぼちぼち更新再開いたしますので、よろしければポンコツで可愛い(?)影山を見守って頂けると幸いです🙏 (12月10日 22時) (レス) id: 4fd2da77ee (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - 影山が凄い可愛い(?)です笑 続き楽しみにしてます! (12月10日 19時) (レス) @page9 id: c2b1544657 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢のわたあめ | 作成日時:2023年8月19日 19時

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