冷静に嘘をつきましょう。

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「....抱っこ出来ないんでしょ」


「は？」


「ユンギ弱っちぃんだねー....」




....何コイツ、喧嘩売ってんの？




「抱っこくらい出来るわ」


「じゃあ抱っこしてー？笑」


「、」




しまった、やられた....。




「だからそれは無理だって言って、」


「やっぱり出来ないんだ。笑」




.....くそ。




「え、わ、ちょっ、ユンギっ？」




酒が入ってるから




やろうと思えばなんでも出来る。




腰を屈めて




Aの太もも辺りを抱きかかえると




俺の肩に担ぎ上げてやった。




「ほら、これでいいんだろ？」


「ちょ、違うっ！これ抱っこじゃないー！」


「一緒だろ？」


「一緒じゃないよっ！
やだこれ恥ずかしいー！」




降ろして、とは言わねぇんだ。




「じゃあ自分で歩け、」


「っ」




まあ、降ろすけどな。




「ユンギのケチんぼ....」


「ケチじゃねぇし」


「じゃあ意地悪」


「今更だろ」


「ユンギぃ....」




なんなんだよホントにもう....。




「ほら、これでいいだろ？
とっとと帰るぞ」




これでいいのかわかんねぇけど




Aの手を握って歩き出す。




「.....うん、これで許す」




......いいんだ。




それにしても




手なんて繋いだの何年ぶりだ....？




「小学校の低学年以来かなー？笑」




....同じ事考えてる。




「幼稚園以来じゃねぇ....？」


「小学校だよ。笑」


「そうか？」


「うん。笑」




そんなに焦らなくてもいいか....。




この先どれくらい一緒にいるか
わかんねぇけど




コイツ、嬉しそうにしてるし。




望みは全くねぇ訳じゃねぇのかなって....




楽天的過ぎか....？




そもそも相手がコイツじゃあ、
楽天的になるしかねぇんだよな。




こっちばっかり深刻になったって
どうにもなんねぇし。





「ユンギ大好きー。笑」






これも、いいように取っとくか。笑





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