考え ページ19
あれから二年生は、部屋の扉にもたれて私と話していた。
扉にもたれて。つまるところ、私はそう簡単には外には出れないということ。
押しやって出ることも、まぁ不可能ではないがそんなことはしたくない。
でもこれ以上ここにいると折角の歓迎会に遅れてしまう。約束は破れない。
『ほんとごめん、歓迎会に時間遅れちゃうからもうそろそろ』
「一年は組のところにか？それならダメだ 僕たちと一緒にいろ」
『う〜ん命令だね』
ここの部屋に来たときは結構時間があったと思うが、あれから時間が経ったような気がする。
それならこっちも何か対応させるしかない。
『これで話すのが最後になるわけじゃないし、さ。みんなのこと大好きだから今日は開放してくれないかな？それに授業にも遅れちゃうでしょ』
そう！そうなんだよ！授業に遅れる！
今はお昼休みだったけど、いつ終わるか分からない。このお昼休みが終わって次の午後の授業に普段の授業はなしにして、特別に歓迎会をする。でも二年生の子たちは普通に授業があるはず。あれ、でも別学年の人も少し誘うとか言ってたな…？？
「む、一年は組だけとかズルすぎます」
『一応別学年の人たちも誘うみたいだけど…』
「それなら尚更ですよ〜！僕たちは行けないとか辛いですよ〜」
「それなら僕、学園長先生に相談してくる」
「お、いいなそれ。上手く行けば全校生徒で歓迎会が出来るかもしれない」
『ちょっと待って！なんだか話が跳躍してない？』
突然話が跳躍する2年生たち。そんなに必死になる？
声をちょうどかけたのと同時に久作が部屋を飛び出した。ちょっと待ってって聞こえなかったか…
「じゃ、僕たちも行ってきま〜す！」
そう四郎兵衛が言って他の三人も出ていってしまった。
やべぇなこれ。私が要因でこんなに話が跳躍すると思わなかった…
『とりあえず出るか……まだチャイムはなってないな。急いで部屋に戻って準備しよう』
そうして私は早足で自分の長屋を目指した。
〜
『よし終わり。それじゃあ行くか』
準備が終わった。さて行こう！と思った瞬間にさっきのことを思い出した。学園長先生にあの話通ったのかな？
そういえば、さっきから部屋の外がドタドタとうるさい気がする。
「Aさん、Aさ〜ん」
トントンと扉をノックする音が聞こえた。扉を開けてみると、そこには四年生の三木ヱ門が立っていた。
「迎えに来ました！歓迎会やるらしくて」
『まじで？？？』
本当に話が通ったみたいだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あまね(プロフ) - あっ、すき (10月22日 19時) (
レス) @page20 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡 - 前の天女がどんな奴か気になりました（お話にあまり登場してないからですね〜）更新ファイト (2023年2月10日 1時) (レス) @page3 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - 加恋さん» コメントありがとうございます！マジでほんわかな天女ネタが少なかったので作っちゃいました笑 もしお気に召してもらったら嬉しいです〜！ (2022年12月2日 19時) (レス) @page18 id: 5e483aeaf9 (このIDを非表示/違反報告)
加恋 - 天女ものでこんな平和な話が読めるとは…！ (2022年12月1日 13時) (レス) @page18 id: ec7d7f69d7 (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - あいさん» この作品では性悪な少女が落ちてこなかった世界で二人とも優しいので正直信頼度はクソ高ですね(？)お団子私も食べてみたいですね… (2022年8月20日 20時) (レス) @page16 id: 5e483aeaf9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：星空 | 作成日時：2022年7月4日 14時
