２０３羽 ページ9
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選手達が帰ってくる中で真っ先に月島の元へむかったAは短く言う。
「ついた。」
「……別に」
「ついた。」
「……そうだけど、軽くで」
「ついた。」
「……よく分かったね。」
「そりゃ分かるよ。はい、指出してー。」
一連のやり取りを終えAがテーピングを巻いているとき、「ツッキー突き指大丈夫！？」と、山口が声を上げた。
「ちょっと。リズミカルに言うのやめてくれない。」
「面白かったけどね。はい終了。」
「……ありがと。」
珍しく礼を言う月島に少し笑いかけてから、白鳥沢のほうを向く。すると丁度監督の話が終わっていたようで、天童と目が合った。
「やっほー、Aチャン。ずいぶん羽が汚れてるんじゃない？」
「……でも"黒"って随分と汚れ目立たないんすよ？"白"と違って。」
「ったく相変わらず……ま、キミ達は初戦ゴミ捨て場の烏ってこと教えてあげるよ。」
そんな会話をしながらお互い挑発的な笑みで笑った。
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試合再開初っ端からサーブ権は白鳥沢、しかも牛島の番だ。緊迫する烏野の空気……中でも特に西谷は真剣だった。
サーブをトスを牛島があげる。
「(……あ。)」
そして目いっぱいとび――
「(悔しいけど、これ……。)」
それを力の限り打った。
「(完璧だ。)」
澤村の元へむかったボールは澤村の腕に当たってはじけ、コート外へ吹き飛んでいった。
「スマン！次一本！」
17対8。そろそろムードと流れを変えていきたいところだ……いや、変えねばならない。精神的な面で考えて。
そのはずだが、Aは何故か笑っていた。この曲面であるが笑っている理由……ただ、普通に笑っているわけではない。驚きつつも笑っている……冷や汗をたらしながら、なにか圧迫されてしまうような『脅威』が目の前にあるかのように。
その『脅威』は間違いなく――彼から発されているのだろう。
「(こい。こい、こい、こい、こい。)」
異常なまでに集中している西谷。一言も発していないのに何を思っているかすぐ分かるくらいだ。
「(あぁ……本当にこの人の曲面での頼もしさは何なんだ。)」
牛島のサーブが再び放たれる。
「サッッ、コォォォォォォォイ！！！」
西谷と澤村の間――少し西谷より。身をかがめて、しっかり受けるように。掬い取るように――ボールを手に当てて、あげた。
「おぉ……！」
「ほんとにっ……！」
「あがったぁぁぁ！！」
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蘭(プロフ) - 雨音が響いていますね切ないっ！ (2020年5月20日 19時) (
レス) id: 6b8ac95e5a (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - 228羽から239羽になっています その後も240羽〜になっています (2019年7月28日 17時) (レス) id: 429426fee2 (このIDを非表示/違反報告)
kusareneko11(プロフ) - 天童の童が道になってますよ (2018年1月23日 21時) (レス) id: 82b0fa55d3 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - Kitty*.。さん» 貴方様のコメントを受けて「可笑しいのか！？」と思って調べたところ真骨頂が正解でありました…！申し訳ないです！真骨頂の意味は最もいい状態みたいな感じです！ (2016年12月29日 11時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
Kitty*.。(プロフ) - 216羽に最骨頂という言葉が出てきましたが、意味を教えてください (2016年12月27日 20時) (レス) id: 73d00c2580 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年10月8日 22時
