２０４羽 ページ10
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「あがったぁぁぁ！！」
西谷の完璧なレシーブに会場全体が湧く。おぉぉ！と大きな歓声が響く中で、控えの縁下や菅原も叫んだ。
「よし、完璧！」
「決めろぉぉぉ！！」
ボールは影山の頭上へやってくる。影山はそれをダイレクトで叩き込むモーションをとった。それに反応してブロック2枚が飛ぶ……が、影山はそこから体をひねってトスのモーションに戻ると、飛んでいた田中に出した。力強く白鳥沢のコートにボールが叩きつけられる。
「っしゃあああああ！！」
それにより烏野もまた湧いた。
「(今の、及川さんが見せたやつ……。及川さんに比べたらまだ拙さはあるけど、それでもぶっつけで成功さるところをみると……飛雄、今調子いいみたいだね。
それにしても西谷さん……ばっちり3球。ほんと……ほんともう……やっぱり中学時代の私の目に狂いはなかった。)」
中学時代に惚れこんだ守護神西谷の"レシーブ"
秀才の及川を真似た紛れもない天才の影山の"セットアップ"
この2つが機能するだけで烏野はぐんと戦力アップするということを改めて実感した。
なんて考えていると、影山がこちらを向いていることに気づく。首をかしげると、少し目線を泳がせる影山。なんと言えばいいか考えているような、きょどっているような素振りだ。
影山の思考を理解したAは、少し笑ってから握り拳をつきだす。
「ナイスセットアップ。」
「……あたりまえだ。」
目線をそらしながらそう言う影山。口、態度は素直ではないものの、握りこぶしがしっかり突き出されていた。
「素直じゃないね。」
「な！う、うっせぇボゲェッ！」
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「(完全に……そっち側なんだな。)」
少年は切なげな目線で少女を見つめる。
自分を選んでくれなかったことへの虚しさ、若干の苛立ちを持っているにもかかわらず。敵にもかかわらず。その笑顔を見てしまうとどうしても胸が締め付けられて仕様がない。腹を立てたりなんてできなくなる。
「未練タラタラだねェ……しゃっきっとしなよ。俺達ができることはAチャンが作り上げたあのチームを全力で叩きのめすことだけなんだからさ。」
「……はい。」
少年は決める。心に決める。勝ったとき、そのときにこの胸のわだかまりを伝えようと。
それまで、少しでも――
「(俺がお前とバレーしたって言う証を置いておきたいから。)」
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蘭(プロフ) - 雨音が響いていますね切ないっ！ (2020年5月20日 19時) (
レス) id: 6b8ac95e5a (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - 228羽から239羽になっています その後も240羽〜になっています (2019年7月28日 17時) (レス) id: 429426fee2 (このIDを非表示/違反報告)
kusareneko11(プロフ) - 天童の童が道になってますよ (2018年1月23日 21時) (レス) id: 82b0fa55d3 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - Kitty*.。さん» 貴方様のコメントを受けて「可笑しいのか！？」と思って調べたところ真骨頂が正解でありました…！申し訳ないです！真骨頂の意味は最もいい状態みたいな感じです！ (2016年12月29日 11時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
Kitty*.。(プロフ) - 216羽に最骨頂という言葉が出てきましたが、意味を教えてください (2016年12月27日 20時) (レス) id: 73d00c2580 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年10月8日 22時
